硝子の塔~この世界で生きていく~

ナミダ

一章

第1話 序章 壱

少年は夜空を見上げていた。


河川敷で、段ボールを敷き横になって上を見上げる。

星は、はっきりとは見えないが少年はわくわくしながら

見える限りの星を数えていた。


すると階段をのぼる音が聞こえる。

どうやら少年の兄がきたようだ。

2人兄は、談笑しながら星を見る少年のそばに来た。


「今日はいつもよりは星が輝いてるな」

少年の兄が言った。

少年は答える。

「そうだねぇ、流れ星が今日は沢山見えるんだよ、見てほら・・」

「本当だね、しかしやたら多くないか?」

「うわ、空が明るい・・」

「なんだこれ・・・ナニかが落下してる?!」

「おい!とりあえずマンション地下に逃げ込むぞ!」


・・・・

ドカ―――ン


ドド、ドカカカ――――ン


「なんだこの地震は・・・」

「怖いよ、お兄ちゃん」

「しゃがんで頭を守るんだ!!」


ドカ――――ン


何度もナニかが落ちる音が響く。


ガタガタ・・・ガシャー――ン


崩れる建物の音も聞こえる。



「一体、何が起きてるんだ、今はここで身を守るのが一番だな」





時間だけが経過する。




外から、サイレンの音が聞こえた。


ガレキの中から叫ぶ少年たち。


・・・


「ここから声が聞こえるぞ・・・生存者発見!」


自衛隊の服装の男が少年たちを助けた。





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