第2話 サンタさんとチョメ郎

 サンタさんは目のまえのおじいさんがチョメ郎だとわかり、「チョメ郎! 元気だったか? わたしだ。サンタクロースだよ!?」と言うと「はあ。たしかにアンタはサンタクロースじゃな。バイトさん。おつかれさまじゃ。用事がんだら帰っておくれ」とサンタさんに投げやりに答えた。


 サンタさんはチョメ郎にわたしは本物のサンタクロースだよと言っても「そうじゃったか。ご苦労さまじゃあ」としかおじいさんは答えない。


 サンタさんはチョメ郎に自慢のトナカイを披露ひろうすると言ったが、トナカイの周りには人だかりが出来ていた。

 警察が「危ないので下がってください」と住人に警告を発している始末。


 サンタさんは「わたしと一緒に温泉にでも行かんかね」とチョメ郎にたずねたが、おじいさんは「婆さんが残した酒屋を置いて旅行になど行かれんし、だいたいアンタは誰じゃね?」とサンタさんにたずねた。


「サンタクロースだよ!」

 サンタさんはジェスチャーを大きく腕を広げながら答えた。


「そうか。ご苦労さまじゃあ」

 おじいさんはまたも投げやりに答えた。


 つづく!

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