人と悪魔と私(猫)

アルトん

第1話

この世界

【ドユラク】

ドユラクは人族と魔族が自分の目的のために日々血を流している世界

人族は世界樹を人族のシンボルにし王都の完成を目的に

魔族は世界樹を破壊し世界を全て魔族の世界を創ることを目的に


全く…人族も魔族も自分勝手というかなんというか…


私?私は…ふむ…そうだな…君たちには【猫】とでも名乗っておこう。

私は猫。

この世界を統べる者

私は正直この世界がどうなろうとも興味が無い。

むしろ今はこいつらの方が私の楽しみだ

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

めんどくせぇ…

何もかもがめんどくさい

魔族も人間もこの世界も面倒だ

俺は全てが嫌いで全ても俺の事が嫌いだ。

実際俺は魔王の軍隊長よりも力もあるが自分でもうんざりするほどのこのひねくれた性格により配属先は世界樹から最も遠い、人族も魔族もほとんど近づかない名も無き港町

人族の中の噂だとここは1匹の強すぎる鴉型の魔族が住んでいる港町、近づいては行けない場所とされてるらしい。

一応魔族の領土ではあるが魔族が数人住んでいる程度だ、人族も魔族も大して重要視されていない港町

それが何もかもめんどくさがる俺にとっては丁度よく何もせずゆっくり生活をしていた

それなのに…何だこの状況は


「私と…その…結婚してくれないか…?///」


今俺は人族の女に求婚されている。

こいつは久しぶりに来た人族。

最初こそ人族の敵襲かと思い戦闘準備をしていたのだが(クソ領主の指示で俺だけ)

なんとその女は1人。

それに薄汚れていてとても敵襲とは思えなかった。

めんどくさいからとっとと殺して家に帰り眠りにつこうと思ったが目を合わせるなり求婚だ。

訳が分からない。

沈黙が走る

「…」

面倒だ

やはり殺してしまうか

翼を広げ襲いかかろうとしたその時

女は再び口を開いた

「そんなっ!いきなり襲うなんて!段取りってものがあると思うの!それにこんな外でなんて…!!」

パンッ!!!!

俺の手を剣で弾く

…は?

何を言っているんだこの女は…しかもこの動き…

確かに襲った。

しかし俺はこいつを殺すつもりで…手だって鋭利に心臓を貫こうと…

心臓。

あぁ…そうゆうことか、

この女、脳内ピンクでお花畑な人族だ

…しかしこの女動き

俺の攻撃を咄嗟に弾き、驚いたと思ったら勝手なピンクな妄想…

こいつバカだが剣の実力はありそうだ

少しめんどうだが

少し策を考え確実に殺そう。

「おい…女…」

「なっ…何よ!変態!すけべ魔族!男って人族も魔族も関係ないの!?」

…この女ダメかもしれん

俺の話を聞く耳を持ってない

「お前…何者だ?俺はこの土地の鴉だぞ?

俺のことを知ったうえでここに来たのか?俺を油断させて殺すつもりか?」

再び飛び掛り心臓を刺す準備をしながら問いかける。

すると女は

「鴉!えぇ!存じ上げております!あの【WaterCROW】様ですよね!?私貴方様を探しておりました!」

俺の事を知っている。

ならやはり俺を殺しすことが目的か。

求婚もこの脳内ピンクも俺を油断させる作戦だろう。

なら俺も容赦する必要は無いな

「女!お前が俺を狙うのなら俺はお前を殺す!行くぞ!」

俺は翼を大きく広げ手を尖らせる

そして水の力を体にまとわせる

これでこいつも終わりだ。

この程度の力で人族なんて十分だ

もうこいつと関わる必要は無い。

家に帰って寝よう



終わらなかった。

片手で攻撃を受け止める女

少し頬が赤い

「まぁ…!なんて情熱的なアタックなのでしょう!殺すなんて物騒なことを言っているのにこの突きはこの程度!私にかまって欲しいからって!可愛らしい!」


…こいつほんとに殺す。

まぁたしかに手加減はした。

本気がめんどくさいからだ。

あぁ…殺すのもめんどくさい…

「女…もうお前の好きにしろ」

この一言で俺の平穏の魔生は終わった。







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