第46話 再会

【そこのカップル!イチャイチャするなら部屋に入って!ここ廊下!】


【すみません、あっ、るいさん!】


【はると?はると!やっと会えたー!】


るいさんが飛びついてきて、思わず抱きしめて、


【るいさん、会いたかったー!】


探していたんだよ!ずっと!るいさん、るいさん。


暫く抱きしめて、涙😢を流して、


【そこの女!はるとになにしてんの!…早く離れろ!】


駄目駄目、るいさん相手にそんな言い方。


【あっ!誰だよ、お前って…みさきじゃーん!元気になったの?良かったー、みさきー!】


【何だよ、何で今度は私に抱きつくんだよ】


【みさきー、そうか。まだ記憶障害が】


【何でよ。失礼な!初対面に記憶障害って!】


 るいさんは知ってる!みさきさんのこと。記憶のこと。タイムパラドックスのことも知ってるはず。


【るいさん、みさき、ちょっと部屋に入ろう】


るいさんの記憶と俺の記憶、完全に同じだ。


………………………部屋………………………


 話を全てまとめよう。とりあえず、るいさんの記憶は変わっていない。るいさんのポジションも。


 ならば、この世界はタイムパラドックスによって現れた並行世界だ。どうする?研究所はない。戻れないってことだ。そして、戻るべき人は、元の世界のるいさんと俺。


【るいさんと俺は戻れるなら戻りたい。絶対に戻らないといけない】


みさきは、


【もし、戻ったらはるとはいなくなっちゃうの?そんなのやだよ。耐えられないから😭】


【本来ここに、みさきの弟のはるとはいるんだよ。俺がここにいるから現れないだけでさ】


泣かないでよ、みさき。


【そうなの?じゃ、はると戻ってね。必ず。だからなのかー、何か、弟って感じしなかったんだよね】


るいさんは、


【何でみさきのこと、はるとは、みさきって呼んでたの?】


【この世界ではみさきさんは俺の姉ちゃんなんだ。それで姉ちゃんの希望でみさきって呼んでって】


るいさん、呆れて、


【何それ?弟に?呆れた〜】


【何か失礼だよね、このるいさんって人!私は初対面なんですけどね!あなたは知ってるかも知れないけどさ。言い方も雑だし、そもそもはるとの恋人なの?そうじゃないんでしょ?】


【そんなの解んないじゃーん!この先なことなんて】


もう、るいさん、ややこしくしないでよ!


【るいさんも、みさきも、そんなことどうでもいいから、戻ることを考えようよ。こういう知識はるいさんの得意分野でしょ?】


るいさん、冷蔵庫ガサガサと、なにしてんの?


【お腹すいたから、飲み物しかない、ここ】


確かにね、食べてないよ。お腹空いた。


【さきのホテルのブュッフェに行かない?】


 るいさんの提案、いいかも。ここでフツフツとしていてもいい案浮かばないね。みさきは、


【この人、何でさきのホテル知ってるの?】


るいさんは、すかさず、


【さきのホテルって、知ってるに決まってるじゃん。あいつとは悪友なんだからさ、ん、はると?何?】


【るいさん、少しお金貸して】


………………………途中………………………


この辺だったな。


【ちょっと、買い物。すぐ戻るからホテルに向かって】


【はると、どこ行くの?】


【あのさ~、さっきから、弟のこと気安く、はるとって呼んでるけどやめてもらえないかな?】


【はぁー、みさきはそう呼ばせてんだろ!私がどう呼んだっていいだろうが!】


 揉めてるよ、るいさん、絡むと女性達揉めるよな。るいさんが原因なのか?可愛いからなのか?

早く買って戻ろうっと!


【ごめん、遅くなった】


るいさんは、


【はると、あんまりウロウロしないでよ】


【解った。これ渡そうと💐】


るいさん、目を輝かせて😍


【えー、私に?嬉しい!ありがとう。綺麗〜】


【いいな〜、はるとから貰えて…】


【もちろん、みさきも💐】


【私も〜ありがとう、はると!】


二人が無事だったのが嬉しいんだ!




 

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