第5話

 僕は学園長に言われた通り今回の襲撃を首謀する人間を叩くために学園から離れるより前にサーシャの元へのやってきていた。


「サーシャの方は問題ない、大丈夫?」


「うん、大丈夫です」


 僕の言葉にサーシャが頷く。

 彼女は今、学園長に頼まれてここの備品整理を行っている最中なのだ。


「そっか、それなら良かった」


「はい、それで?私になんの用でしょうか?何か必要なものでも出来ましたか?」


「いや、ちょっと今回の件を首謀した人間の居場所がわかったからね、これから潰しに行こうと思って」


「なるほど、そうでしたか」


 サーシャは僕の言葉に頷き、笑みを浮かべる。


「頑張ってください!ノームが今の状況を解決するって信じてますから!」


「うん、任せて。僕は最強だから。何とかしてみせるよ」


「ふふふっ、頑張ってください。応援してますね……戻ってくるのはいつ頃になりますか?夕食前には戻ってこれますか?」


「多分その頃には決着ついていると思うよ」


「なるほど、それなら良かったです。今日の夕食の準備係は私なんです!美味しいご飯を作って待ってますね」


「おぉー、いいね。ありがとう。楽しみにしている」


「はい、楽しみにしててください。それでは行ってらっしゃいませ」


「うん、行ってくる」


 サーシャとの挨拶を済ませた僕は今度こそ学園を出るのだった。

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