魔物合成術師さんと瀕死の代償
でなんとか隣町に着いたけど。何処向かえば良いんだっけ
『大陸地図だから細かい場所までは何とも……』
「細かい地図が必要なんですか?それなら賢者であるボクが描きましょ〜!サラサラサラ〜」
そう言って大陸地図の裏に書き始めた。……うん独特な絵心の持ち主。呪いの地図として売ろうかな
これで分かる?
『えっと……コレ。え?う〜んうん、うん?あーはい多分!分かりました』
「魔王復活の協力をしてるんですよね」
そう賢者さんはが突然尋ねてきた。
まあそんな感じ。でどう?
『真っ直ぐ五十歩……そこで曲がって右に三十五歩。最後に真っ直ぐ歩くとダンジョンがある。そこに反応があるんですが……どうもおかしいんですよ』
「いや、そこを認めちゃ駄目ですよ。もうちょっと否定しないと死んじゃいますよ?ボクがチクって即死刑です」
え?そんなあっさり逝く?いやちょっと待って。何がおかしい?
『私の身体は残り五パーツな筈です。頭、右腕、右脚、左脚、それから胴体なんですが……大陸地図での反応は二、三十ぐらいありました。誰かが私の復活を阻止する為に何者かが……』
成程ね……体取り戻すのも大変だ、えっと五十歩だっけ?
……五十歩、それで右に三十五歩
「大変そうだコレは」
そう言ってボクは後を追った。色々大変そうな事になりそうだ……だが学ぶ事も多いだろう。
此処か?ダンジョン……
神社にしか見えない大きな赤鳥居が建っていた。
目の前には高い階段……その上には寺がポツンと。これダンジョンじゃないだろ。神社をダンジョンだと間違えたのか?あの魔王……
『いや……おかしいですね?ウニョウニョ地図のせいですかね』
「ボクの悪口言ってます?」
全く酷いな魔王!
『神社はダンジョンに入りません。それぐらい知ってますよ』
「……ダンジョンが何でダンジョンって呼ばれるか。一般的にはモンスターがいる場所がダンジョンと言われてるんです。けど…中にはモンスターがいないダンジョンも極稀にあるらしくじゃあ何でそこがダンジョンと呼ばれてるのか」
「ダンジョンコアです。コアがあればそこはダンジョンになります。モンスターがいなくなればダンジョンは無くなるので」
成程……此処もダンジョンなんだ。じゃあ早速行ってみようか
階段を駆け上がる。最初は勢いよく行ったけどその後休み休みで登って行った。
「何とか……着きましたね」
『ええそうですね』
神社には着いたんですけど、でもボク達は元気が無かった疲れてた以外に理由があって
「…」
『こんな事で死ぬとは情けない』
『まさか瀕死の状態で最後の一段で階段に躓いて死ぬだなんて……』
「ダンジョンに入ったら体力回復するから勿体無いから回復させないって言ってましたね。流石にダンジョンも蘇生は出来ないのに」
「生き返らせる方法は教会の聖歌隊に復活の唄を歌って貰うか、人工的に作られた薬で復活させるかの二択なんですけど……」
下を見て顔を歪める。今登ってきた階段を下るのは嫌だ、そしてまた登るのも嫌だ……と言うか帰りたい。
『マグネットワーパーで戻れません?』
「それだと行きは楽ですけど帰りが地獄超えですよ。途中で死んだらまた戻らなきゃいけないんですよ?」
『じゃあしょうがないですね』
「はい。せめてダンジョンまで連れて行きますか」
ボクは引きずって神社の入り口まで連れて行く。
『せめて配信を……彼は生前それ以外楽しみが無くて後は素材を見て一人でニヤニヤしてるような人だったんです』
※そんな事してません、事実無根です。記憶にございませんby本人
「えっ……ヤバ。確かに折角ダンジョン来たから配信やらないと損です。これでヨシッと」
「タイトルは……そうですね『おかしい人を亡くしました』で」
『彼は私の事を刃が無いのに切れ味が良いって言ったけどじゃあ彼女は何でしょう。爪を研ぎまくった怪物?』
こうして久々?のコケ男の配信は配信主抜きの状態で始まろうとしていた。
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