16話 高1と小4

お兄ちゃんはあれから入院している。


再受験が認められて、お兄ちゃんは無事合格。


したけど、


「私のせいで、お兄ちゃんの高校デビューが」


「良いんだよ。夢ちゃん守れたから。」


「でも、でも、入学式だって出られないだよ」


「それも良いよ。こんなに可愛い夢ちゃんを守れたんだから」


お兄ちゃんはそう言って私の頭に手を置く。


本当に、お兄ちゃんは優し過ぎる。


一切、私を責めないし、むしろ慰めようとしてくれる。


「お兄ちゃん、私可愛いの?」


「うん、世界一可愛いと思ってるよ」


「本当に??」


「うん」


世界一可愛いと言って貰えた。それもお兄ちゃんに、


その瞬間、お兄ちゃんと今までのことが頭によぎり、


ドキドキする。めちゃくちゃドキドキする。


そして、お兄ちゃんに不思議な・・・これってもしかして、



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