第14話_転校生にロリが来るそうです。

「あ、なー莉久!このニュース見たか?」

「ん?あぁ犯罪者のあれか」


お昼休み、今話題のネットニュースを見ながら仁は聞いてきた。


「能力[帳消]、能力以外の物事を無かったことにできる能力…やべぇよな」

「確かに強いよなぁ。まぁ消すのにも限度があるらしいけど強いことには変わりない」

「そうそう、しかもその能力でこの犯罪者全部合わせて計50件以上の犯罪をしでかしているぽいんだってよ」

「は?50以上?うわぁ…多すぎだろ」

「ほんそれ(意味:ほんとそれな)あ、そのたくあん頂き」


仁は呆れて箸を止めていた俺から好きなたくあんを盗んで行った。


「あ!?おいそれ俺の生姜たくあん!」

「うまうま」

「てめぇ…」


どうしてくれようかと考えていると仁から1枚の紙を渡された。


「ん?なに?」

「次のダンジョンに良さげな所の情報さ!たくあんのお礼ってことで」

「ありがと!ってなるかバカ!」

「ゴフッ!?殴ることないだろ!てか強いって!いてぇ…」

「すまん。ノリツッコミの衝動が抑えられなかった。」

「限度があるわ!」


涙目でお腹をさする仁を横目に紙を見る。


「へぇ?幻想の草原ねぇ」

「収まってきた…。そ、なn」

「あ!居た!見つけたァーー!」

「は?」


何かがポスッと座る俺に抱きついてきた。


「す、スイ様!?いきなり走ってどうしました!?それに見つけたとは!」


その後ろからスーツ姿の女性が慌てた様子で教室に入ってきた。

もちろんこの数秒の出来事に自身も含めクラスのみんなはポカンとしてしまっていた。

とりあえずスーツ姿の女性に校長室に行きましょうと言われ、そこで改めてどういうことかを聞くことにした。


「と、言うことで明日からこの学校に転校してくる」

水嶋 スイみずしま すいです!やっと会えたね!莉久くん!いや、桐島 莉久きりしま りくくんかな?」

「フルネームやめい、あと桐島でいい」

「あ、そこは名前じゃないんだ」

「親しくも無い幼「ヨウジョジャナイヨ?」女に「スルーされた…」馴れ馴れしくされたくないんだよ」


溜息をつきながらそう言うと水嶋 スイはガーンとした表情をして脱力してしまった。


「いやその、桐島さん?」

「はいなんですか?」

「ギルマスを時点で親しくないはないんじゃないかなぁと…思うんですが」


その言葉に校長さん達も頷いていた。


「いやだって…」


俺は抱きつくそれを思いっきり離そうとすると抱きしめる力を強くしてきた。


「離すものかー!」

「これですもん。どうすれと?」


何故くっつくのか聞くと答えはダンジョンの時に逃げられたからという理由だった。


「ギルマスにはまだやることが残っているんですが…」

「いやこっち見られても…」

「…ロリkブフッ!?」

「「っ!?」」


何が言おうとした野次馬の脇腹にちょこっと打撃を入れて黙らせ、驚く校長達を無視し俺はスイの方を向いた。


「なぁスイ?流石にギルメン(意味:ギルドメンバー)の迷惑はダメじゃないか?」

「う…」

「明日からここに通うんだろ?なら明日また話そう。だから今日はちゃんとしようぜ?な?」

「…わかった。」


どうしようか…俺今すっげぇお兄ちゃんしてる気がする!やばいなんか…やばい!


「やっぱりrゴッ!?」

「「っ!?」」

「それじゃあギルメンのお姉さんのところに行こうな?」

「はーい」


離れて女性の方に向かうスイを見たあと隣でうずくまる奴の襟首を掴み扉へ向かう。


「イッ!お、おい莉久!引きずってる!すっげぇ痛いんですけど!!」

「それじゃあ俺たちまだ授業がありますので失礼します。」

「え?スルーなのか!?お、おいこのまま引きずられるの俺!?階段n」


仁の声が遠のく中校長達は困惑していた。


「え?あ、あぁ…遅刻に関してはこちらから説明しておく…居ないけども」

「え、えっとそれじゃあ手続きの続きをしましょうか!あははは…」


こうして、うちに転校生として大空ギルドのスイが転校してきた。


「あ!そういえば桐島くん私の事名前で呼んでた!」

「そういえばそうですね…?」

「なら別に私も莉久って呼んでもいいよね!うんうん。なんもおかしくない!ふふん!」

「ふふ、そうですね。」

「ふぁ…なでなですきぃ〜…」

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