第7話吉呑み

今日は台風の影響で、飲み屋が軒並み休業。しかたないので、スーパーに缶ビールを買いに行こうと雨が止んでる時間帯に自転車を漕ぐと、吉野家が目に入る。

最近、手っ取り早くビールだけの目的なら、吉野家で飲む。

いわゆる、吉呑み。

高校生バイトちゃんに、生ビール泡少なめを注文する。

久しぶりの外のビールは旨い。

ツマミはトロロとオクラと牛肉が乗ったヤツに、半熟卵。

スプーンで食べながらビールを飲んだ。バイトちゃんが暇そうだから声を掛けた。

今日はヒマでしょ?と、聞くと、

「はい。今日はお客さん少ないです」

と、答える。当たり前だ、こんな台風の最中、吉野家に行く人間はかなりの根性のある客だ。

ビールを飲んでいたのは3人の客の中で、一人で飲んでいる僕しか居なかった。

生ビール3杯飲んで、その丼ぶりで1900円なり。

あっ、エッセイに居酒屋で飲まないと書いたのに、吉呑みしてしまった。

まぁ、いい。

今日、借金を回収すればいいのだ。取り敢えず今月は2万円返してもらおう。

別に急ぎの金ではない。

区切りを付けて返してもらわないと、永遠に返って来ないのだから。

今日は、ジョッキ3杯だけであったが、気持ち良く酔えた。

明日の仕事に備えて、昼寝でもするか。

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