神の姿は人型である必要はない。

咲春藤華

プロローグ

唯一神


 この世界には宗教が4つある。

 唯一神であり、この世全てを作った全能神『アクザトス』を敬う「アクザトス教」。


 世界には数えきれないほどの多くの神がおり、あらゆるものに神が宿るという教えを持ち、礼拝を初めて神が降り立った地と言われる世界一の標高を持つ神聖な山に向けて行う「拝神山教」。


 世界を作った天父神と大地母神の二神と、外なる神を排斥する「親神教」。


 過去に予言を行い、洪水や火山噴火、地震から多くの人を救った救世主を荒人神と崇め、その子孫も同じ力を持つとして崇める「救人教」。



 実際にいるかどうかもわからない神を崇めるもの。天に一番近いから神に近づけるという理由で山を称えるもの。過去の話を鵜呑みにし、人を神に昇華しようとするもの。


 

 嘘を嘘と見抜けず、ありもしない神に祈る愚かさ。

 実に滑稽なり。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 

 あながち間違いではないのだが。


 ほんとうに、人は脆い。

 身体も。精神も。

 なにかに縋らなくては日々生きることすら難しい。

 体が大きくなっても、成長したのは見た目だけ。

 成長を終えて衰える年でも、なにかに縋り続ける。

 自分の行いは正しいと。間違っていないと。自分は幸せであると。

 神に、人に、物に。


 嗚呼、人とは生の短さを理由に、精神も矮小になってしまった。


 時に、目を見張る人間も存在するが。

 

 人の身にて、小さな脳を活用し、文明を押し上げていくもの。文明を終わらせてしまうもの。

 精神が強きもの。矮小な身体では出せないほどの力を持つもの。

 人を導く雄弁なもの。

 

 嗚呼、この星で生まれたよ。

 お前たちは、なぜ生きる。

 自ら生まれることを望めぬ仔らよ。

 その生をどのように使う。


 その生の短さを、その微々たる輝きを、その零細たる身体を作った我をどう憎む。


 嗚呼、我はお前たちに詫びねばならぬ。


 詫びても許されぬものであろう。

 どのような恨みがあるか計り知れぬ。

 だが、父として、母として、親として、不甲斐ない我を許してくれ。


 教え方を間違えた。

 物を大切に、何ものにも命は宿る。それを伝えたかった。

 親たる我はは近くで見守っていると伝えたかった。

 我を親と認めてほしかった。

 仔らと同じように生活してみたかった。

 我が仔を救うのに、親としての理由がいるか。人の身では出せぬ力も我では出せる。今まで救えぬ命の分も救おうと考えた。


 言葉が違う。見た目が違う。考えが違う。

 同じ、我が仔であるのに争わせてしまう。


 我を許してくれ。


 そして、今一度、この世界を、我が仔らを救おう。


 我は二度も間違えぬ。


 

 故に、我はこの地に今一度降り立とう。


 我が子らを救う為に。


 


「我が名は『Akzatoth』!! 

 四つの教えの祖であり、外なる神である!! 

 我が仔らを救う為、我はここに顕現せん!!」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 その日。

 空が割れ、海が割れ、山が割れ。



 拝神山教の敬う山に黒き靄と異形が降り立った。


 人々は初めは神がまた一度降り立ったと感じた。


 しかし、それは神ではなかった。


 黒い靄を纏い、軟体動物のような蠢く触手、人型ではなく、胴体は細長く中心に大きな牙を持つ口が、顔と思われる部位には目が8つバラバラにある。

 どこか出来損ないの龍のごとき巨体が身体をくねらせる。



 これを見て人は神が降り立ったと感じる、わけがないだろう。


 新たな敵が攻めてきたと感じた。


 神は、同じ間違いを繰り返さない。


 だが、新たな間違いは起こす。







※※※※※※※※※


どうも、作者です。

現在、黒歴史創造中です。

数日後に悶えていることでしょう。

でも、こんな物語があったらな、と矮小なる脳を活用し書かせていただきました。


正直、自分の好きな異形をいざ文字に起こすと、無駄な人生で得ることのできた語彙力では書き出すことができませんでした。

ご了承ください。

主人公? は触手持ちですが、そういうプレイ?は起きません。作者が嫌いなので。純愛なら良いのです。

主人公「失礼だな。純愛だよ」と突然し出す可能性が無きにしも非ず。


話の流れは考えていますが、気分が上がらないと筆が進まないことでしょう。


そして、明日? 今日?はクリスマスですが、妹と本屋デートする予定なので、更新はしないでしょう。期待しないでください。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

ありがとうございました。

 

 


 

 


 


 

 

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