変身?

 そこは…まさかの炊き出しの場所。

 

 やっぱりか‼︎

 

 夢じゃなかったのかよっ‼︎

 

 あー…、まじかぁ。やっぱりだよー。

 

 で…オレの部屋にいたアオ鬼は、また炊き出しに並んでるよ?

 

 どんだけ腹ペコなんだよ…。

 

 オレの存在に気づきもしないで黙々とみんな炊き出しをいただいていた。

 

 …

 

 みんなうまそうに食うじゃんか。

 懐かしいなぁー…と眺めていたら、炊き出しをよそっている係のひとりがオレをみてお椀をポロっと落とした。

 

 そして、

「あっ…あなたサマは…」

 と言いながら跪いひざまずた。

 

 するとみんな次々と跪いたじゃないか。

 

「あのー…みなさん、普通にしてくださいな。炊き出しが冷めてしまうので、どうかお気になさらず。」

 と言った。

 

 すると、アオ鬼も炊き出しを美味しそうに食べ出した。

 

 そしてオレは、ジェーンのところへと向かうことにした。

 

 長いことここで暮らしていたような気もするのだが、目覚めたときは二、三日しか経っていないと親から聞いた時は、びっくりだったな。

 

 

 違和感だらけのまま、テレポートして御屋敷へと向かった。

 

 御屋敷の前に着くと… 

 

 なんか御屋敷の前の銅像…オレににてね⁉︎と見入っているとアオ鬼が

「こちらは、あなたサマの銅像ですよー」

 と教えてくれた。

 

 

 えっ…⁉︎

 オレ⁉︎

 なんで?

 

 てか…

 

「あ、そういえばアオ鬼、なんでオレの部屋にいたんだよ?」

 と問いかけると、まさかの安全見守りたいですとの答えだった。

 

「安全見守りたい?」

「はい、あなたサマのベッドの下が結界ですので番人です。」

 と。

 あー…なるほど。

 

「で、ジェーンは?」

「…」

 いきなり無言になるアオ鬼。

 そしてしゃがみこんで靴紐を結ぶフリをし出したよ?

 

 アオ鬼さん?靴履いておりませんよね?

 

「もしかして、居場所知らない?」

 とアオ鬼に聞くとアオ鬼は、

「居ませんよ…ここには。」

 とポソっといい、そっぽを向いた。

 

 …

 

 なんだろう。

 きっと何かを隠しているんだろう。

 

 でも、無理矢理きくのもかわいそうだよな。

 

 じゃあ、せめてイッヌサマに挨拶でもと思ったら、イッヌサマもお出かけ中らしい。

 とにかくイッヌサマお散歩大好きだからな…

 

 

 仕方なく戻ることにした。

 ベッドの下に行けばまたいつでもこっちには、これるし。

 ってことで。

 

 

 部屋に戻ると…

 

 あれ?

 時間全然経ってなくない⁉︎

 

「どういうこと⁈」

 と一緒に戻ってきたアオ鬼に聞いてみると…まさかのこっちの一日は、あちらにしたら一年なんだそうだ。

 

 えぇええっ⁉︎

 

 …

 

 

 あー、じゃあやっぱりオレは二、三日眠り続けていたとき、向こうに二、三年ワープしていたってことか。

 

 なんか…少しずつ謎がとけてきたかも。

 

 

 あー、それにしてもジェーンに会いたかったなぁ。

 

 次の日学校に行くとすいくんがおはようじゃなくておかえりなさいませと言った。

 

 ⁉︎え?

 

 そしてお昼休み純子さんとすいくんと三人でランチタイムしていたら…まさかのすいくん…

 

 あの世界のポヨンポヨン⁉︎

 えっ!

 てか、ここでそんな格好したらさ…

 

 って‼︎純子さんジェーンになってるーー⁉︎

 

「あのー…お二人は学校でそんな…あの…」

 とオレが慌てふためくと二人がふふっと笑った。

 

 え?

 

 てか、ほらー‼︎先生きたからぁ…とドギマギしていると、先生は普通にニコニコしながら通り過ぎて行った。

 

 …?

 

 え、もしかして…

 

「オレにしかこの姿は、見えない?」

「そうだよ。みんなには、普通通りみえてるんだ」

 とすいくんがポヨンポヨンしながら笑った。

 

 あー、すいくんはやっぱり人間よりもポヨンポヨンしている方が元気がいいな。

 

「で、ところでなんで二人は…ここに?」

 

 ポヨンポヨンが純子さんをみた。

 

 ?

 

「実は…お礼を…」

「え?なんの?」

「助けてくださったお礼です。」

「あー、国を」

「いえ、そちらもそうなんですがもう一つ…ありまして…」

「もう一つ?」

「はい。」

 と純子さんが頷くと当たりが一瞬眩しくなった。

 

 そして純子がいなくなりそこには猫がちょこんと座っていた。

 

 えぇええ⁉︎

 何この子?

 かわいい!

 

 ニャぁニャぁ懐いてくるから抱っこしてあげた。

 

「ねぇ、ポヨンポヨン純子さんは?」

「はい、そちらの猫です」

 

 ⁉︎

 

 はぁ⁉︎

 

 …

 

 あれ、そういえば…この子…どっかで…

 

 続く。

 

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