君とともに生きたい

よもぎもち新太

第1話 終わりのある日常

「今日も私というかわいい幼馴染がきましたよー笑」

そういってとびきりの笑顔で僕の病室に入ってきたのは僕の幼馴染兼想い人だ。

「暫く私が病室に来てくれなくて寂しかったかー?笑」

「相変わらず騒がしいな、一人の病室で快適だったのになー」

「噓つけ、私が来た途端にそわそわし始めたくせにー笑」

「うるせぇ、久しぶりの来客に驚いただけだ」

「ふ~ん、まあそういうことにしといてあげる」

僕にとっては他愛もないこいつとの会話が何よりも幸せだった。

ただそんな日常でさえ僕の病気は蝕んでいくのだ。

彼女への想いをいつか伝えなければならないと頭ではわかっていた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る