#Twelve. 歴史の変化とWANTED(後編)

5人はナイフを手に取っていた。

見た目はナイフだが一つ違うところ。ナイフの刃が完全にバッグっている。

『ダスト』

作っているものに気づかれたのか、マイオトームは謎の煙で佐を囲み、リアからは目から青い放射線が超スピードで放たれた。

幸い当たらず、マイオトームと煙の中にも入らず、ダストを完成させた。

「威力は小さいだろうが、当たれば即死だ。」

「おのれ!食らうがよい、真廻軌斬!!」

赤い斬撃がいくつか佐に向かって飛んできた。

変に、はじいてしまい、ダストの完成品に一つ当たってしまった。

「っ、起爆か。」

佐は冷静な対処で、完成品を5人の中心へむけて軽くけった。

「っな⁉」「ヤバ⁉」「なぬ⁉」「うぉ!」「うわ⁉」

推定残り...

「6、5、4、3...」

「マジか⁉」

「0。」

起爆。


遥溜、悠、凮然方面

「佐さん、おそらく死ぬということはないです。というか絶対ない。3年の付き合いです。100%死にません。」

「そんな強いんですか?暗夜さんは。」

「強い。10000年生き抜いているという事実、一つの約束についての執着、そして今、無敵の要塞を看破しようとしている。これがどういう意味をあらわすと思う?」

「え~と、最強?」

「あらがち間違ってはいないでも、そんな約束一つのために10000年も生きようと思うか?」

「ん~確かに。」

「じゃあほかに理由があるってこと?」

「わからない...けど佐さんは10000年も耐え抜いて今、生きている。それだけは変わらない。

今はそれだけしか...」

爆発音。

佐の方からだった。ただ、この爆弾は煙はともかく、火薬の匂いすらしない。

「え⁉爆発⁉」

「佐さん...大丈夫とは思うが、心配が...」

「四十物谷さん。行きますか

「ちょちょ、二人とも冷静過ぎませんか⁉」

「いこう、凮然さん。」

「ふぁ⁉」

四十物谷は急ぐように凮然の手を握って遥溜と走り出した。


セントラル先大将5

佐は爆発を防いだ。事前に『クラック』を使用していた。

体の防御的には守らなくてもよかったのだが、服を汚したくない(らしい)

「この爆発は予想外だ。これで立ち上がるやついたらスゲーな。」

「...立ち上がるぞ、おれぁよ!」

たがいに因縁というものがぶつかっている。

佐は10000年前のすべてを奪っていったこいつらを倒すため。

エターナルウォーズ団体は不老不死のとあるものを消すため。

「おらぁあああああ!」

ナイフを降りおろしてきた。佐は簡単にはじき返し、逆にマイオトームの首元に刃を向けた。

「マイちゃんをねらうな!」

「グレッグ!お前は下がっとけ!」

「そういえば私の攻撃受けてなかったっけ!マイちゃん援護して!」

「まかせろぅ!」

マイオトームはガスで自分を覆った。そのまま佐へ突進。交わした佐はそのままマイオトームを吹っ飛ばした。

「これが狙いだ!」

「ナイスマイちゃん!」

「?」

「はあ!!」

グレッグは何もない空を切った。

「っ⁉なるほど...俺の数秒前を切った。違うか?」

「あったり~」

「コマンドTH...っな...」

「さっきの切ったナイフと違うよ????」

「これなんだ...」

「しいて言うなら相手を再起動させる?かな~」

「...よくやった...グレッグ殿、おぬしならやってくれると信じていたぞ。」

「この人はしばらく動けないはずです。」

瓦礫の中から出てきたのは、リアとルイスだった。

「...生きていたのか」

「...貴様⁉なぜしゃべれる⁉」

「なんでだろうな。このナイフだいぶやばい代物だな、どこで手に入れた。」

「っ、まずいですね。」

「このナイフ、一般人なら死ぬだろう、仮に体制がある人だろうとこれは毒などのものじゃない。このナイフ自体が、なにか不思議なものだ。あってるか?」

「ああそうだ...このナイフを食らって生きている奴なんていない。これを所持しているのはここにいる5人だけだ。」

「どこで入手した。」

「ど、どこで...?」

5人は答えなかった。というよりも答えられない様子だった。

「じゃあだれが...」

「佐!」

後ろから声がした。遥溜だ。後から姿を現したのは、悠と、凮然だった。

「佐さん!」「暗夜さん!」

「あーちょっと待ってくれ。こいつらに近づくな。このナイフに刺されたら天国に上ることになるぞ。」

「りょ、りょうかい...」

「今対処する。」

佐は、5人のナイフを風のように奪い取った。佐は、瓦礫を動かし、5人の上に落とし下敷きにした。

「死なないとは思う。これで戦争は起こらなくなるだろ。またこいつらがこのような悪事を起こさなければの話だがな。」

5つのナイフを丁寧に包み、持って130セントラルを去った。


「なあ、これどういう状況だ。C5。」

「おぬしは⁉」「誰だ!」「⁉」「ふぁ⁉」「⁉」

「めちゃくちゃあっさりやられるのか。これでもダメか。あの男のおそろしいところ...」

「貴様何を言っておる‼」

「なんだてめーは!」

「ここの人なの⁉」

下敷きになった5人の目の前に現れた。逆光で姿は形しか確認することができない。

「...本気でないところだな。」

「てめぇ何言ってんだ、下敷きになってるが体力だけは有り余ってんだ。殺されたくなきゃここを去ることだな!」

「...」

男は無言で通り過ぎようとした。

「...おい!リア、グレッグこいつをやれ!」

「いわれなくてもやりますよ!」

リアは帯のようなものを飛ばした。グレッグは目から放射線のようなレーザーを謎の男に向け、放った。

男は言った。

「管理人だ。」

攻撃の煙の中から謎の男は飛び出し、5人をめった刺しにした。

「急所は外してある。」

5人は気絶していた。

「佐か...。」


1か月後

12029年12月1日木曜日午後2時40分

歩道の木にはクリスマスの飾りが飾ってある。

歩道に敷き詰められているのは今朝降った雪だろう。

「まだお昼食べてないな。」

「そうですね。ただ、佐さん除いてこの三人は軽く食事をってるんですけどね」

「...」

無言で早歩きで進んでいった。

「あー怒った。」

「...怒ってねよ」

「昼は付き添いますよ。」

「そだね~。またおなかすいてきちゃったんで!」

「じゃあ...行く当てある?」

「ですよね...」

「じゃあここはどうでしょう」

「じゃあそこで」

「よし、レッツゴー!」

歩道橋を歩き始め、駅内まで歩いて行った。

「やっといた。1か月ぶりか。」

男が持っていた謎の記事にはこう書かれていた。

『世界の格変か、鉄壁の地獄門破壊!』

『12029年10月全世界で立ち向かったが、すべて失敗に終わったあの要塞エターナルウォーズが破壊。原因は侵入者であり、その人数は4人。たった四人で最後の層のセントラルまで侵入、そして、セントラルと、その周辺の壁内には人ひとりいなかった。』

最後の記事には...

『WANTED 指名手配 計4名。』そしてうまくは移っていないが写真が貼られていた。

『居場所、名前、状態がわかった方はここまで〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇へ。』

最後に、この男が持っている記事の日付...『12030年12月3日日曜日』

「一年待つか、今すぐに殺しに行くか...」

「今。」

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