第27話 本当の気持ち

 なんか疲れちゃった。アクシデントもあり、今週なんかしんどいな。スマホチェックしてなかった…

りなから連絡入ってた。怒られるかな…


【りな、ごめん。今日いろいろあってさ】


【さきさんから、連絡あった。ちょっと会えない?食事でも。お弁当買ってくから、はるとの家でいいかな?おばさんいる?】


【今日友達と舞台見に行ってるから遅くなるってさ。2人分でいいけど、俺買ってくよ】


【あっ、大丈夫。はるとは真っ直ぐ帰って。家は入れないでしょ?はるといないと】


【了解】


みさは、帰ったんだろうな?職場戻ってないよな?


………………………自宅………………………


【りな、早かったね。待たせちゃった、ごめん】


【いいの、いま来たとこ】


【あがって、冷たいの何か用意する】


 りなを家に、なんか美味しそうなお弁当買ってきたな?高かったみたい。


【これ、凄い美味しそう!高かった?】


【ねっ、美味しそうでしょ。そんなに高くないから、気にしないで】


 とりあえず、もぐもぐ!美味い!昼もろくに食べてないからさらに美味い!二人して無言でもぐもぐ!


【りな、ご馳走様!美味かった!】


【あのね、はると。話ってね】


【あっ、そうだ。落ち着いて聞けるよ】


【同棲ってさ、海のことだけど、保留にしてもいい?はるとのこと嫌いとかそういうんじゃなくて】


【俺もまだ、すぐに辞めれないから、全然構わないけど、どうしたの?】


【部長がね、急遽退職することになってね、バタバタしてるの。引き継ぎとかとんでもないことになって。さらに、みさがその引き継ぎ最有力だったけどね、今日夕方連絡あって部長代行はできないと。それに体調崩したみたいで明日休むって。はると、今日、みさの様子おかしくなかった?】


 何かやっぱり引っかかるのかな?帰りの様子おかしかったよな。


【はると、聞いてる?】


【ああ、聞いてる。ごめん、普通に見えたけど、アクシデントがあってさ】


【アクシデント?みさに?】


【…うん、ちょっとね。機器に問題があって…】


【そうなんだね。それが原因なのかな?責任感強いからね、あの子】


 間違ってもキスのことは言えないな。事故だし、ほんと故意では無かったし。


【はると、それでね、私も当分辞めれそうにないの。もしかして、はるとの夢を…それは何とかするけど…暫くはごめん】


【りな、あのさ…一旦リセットしない?】


【リセット?何を?】


【俺との同棲も、海関連の転職も、全て】


【なんで?】


ヤバいな…何か雰囲気悪くなってきた…


【りなの人生でしょ…それをさ…俺のせいで変えることはしたくないから】


【いずれは、はるとと一緒にと思ってるよ。今だけ何だけどさ…駄目かな?】


【だからさ、俺の夢もあるけと、りなの夢もあるでしょ?部長代行だよ!それって凄いことじゃない?】


【それは…そうだけど…】


 大丈夫かな?俺もこんな気持ちで同棲したら後悔ないのかって自問自答してる。


【はると?様子おかしいよね?】


【何で?】


【解った…じゃ保留にするね。でもさ、はるとを好きなことに変わりはないからね】


【それもさ、無理しないで…】


【何!さっきから何なの!もう別れるって言われてる感じだけど。確かに仕事ですぐに辞めれない私が悪いけどさ。なんかすっきりしない!はっきり言ってよ!はると!気を使わないで!】


【………うん………】


【もう!そういう態度とはると、好きじゃない!私帰るね!】


 りな、ごめん。同棲しないってことで、ほっとした自分がいたよ。これが本当の気持ちなのかな?


何でほっとするんだろう?


 みさの存在なのかな?思えば思うほど、大きく大きくなってくる。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る