第11話 ある出来事

………………月曜日………………


【はるとー、むかえに来たよ!まだ寝てるの?】


そうか、ミーティングだった。忘れてた!


【ごめん、りな、さき行って】


【えー、せっかくむかえに来たのにー】


【ごめん】


りなを遅刻に巻き込んでしまう訳にはいかない。


 とりあえず飯無し、髭剃りと髪セット!よし、僅かな時間で出発可能!これ、特技だね。


 間に合うかな?月曜日ミーティングってなれないときついよ、ほんと。


 結局、ギリ間に合いそうだ!部長温厚な人に見えたけど、そういう人ほど怒らすと怖い。


【おはようございます!】


【おはよう、はるとくん。間に合ったね】


部長、遅刻しそうなこと、解っていた?


【なれるまでは、月曜日大変でしょ?お疲れ様】


【部長…なんか、すみません…】


 りなは…無視か…しょうがない、俺が悪い。とりあえず後で謝っておこう。みさが、肩をポンッと


【おはよう。はると、りな、怒ってるの?なんで?】


【むかえに来てくれたんだけどね、俺が寝坊して。先に行ってと…悪いことしちゃったな】


【えー、夫婦で出社なんて羨ましいな】


【夫婦じゃないって!付き合って間もないから】


みさはニヤニヤ…


【でもさ、付き合って、二人で出社、これで幼なじみってもうテッパン!、結婚、同居、夫婦になるのも近い。あっ、これミーティング資料ね】


【ありがとう、みさ、話飛躍しすぎだけど】


みさ、聞き流し…これ多いよな。


【名前で呼ぶの慣れた?】


【まだ緊張するけど…少し】


みさは、何か考えて…ハッとして…


【ねぇー、はると、夕飯何食べたい?、ねぇー、今夜早く帰ってきてね】


ドキッ!ヤバい!近いよ、みさ。


【な、何、急に、訳解んないこと言って…みさ?】


【名前で呼ぶの慣れてもらおうと思って、それと、りなとの結婚生活の予行演習】


ヤバかった!ひじょうにヤバい!


【みさが相手することじゃないでしよ?】


みさ、聞き流し…またですか?…


【はい、ミーティング始まるよ。来て!】


………………昼休み………………


【りな、ごめんな、今朝は…】


【あのねー、楽しみにしてたんだよ、私…】


【解ってる…ごめん】


【じゃあさ、週末遊園地に連れてってよ】


【映画とかじゃなくて、遊園地がいいの?】


【デートって感じじゃん!どう?無理かな?】


【お詫びだからね、りなに合わせる】


【行きたいか行きたくないか、言ってよ、はると!】


【行きたい!りなと】


【よし、じゃ、許す!はい、仲直りチュ😚】


 おい、ここ職場だそ!昼休みとはいえ、誰かに見られたらどうするの?


【お弁当食べよう!作ってきたから】


【ありがとう、りな。結局毎日作ってくれてるね】


【はるとの食べっぷりが好きだからね】


………………午後………………


みさが、慌ててる。珍しいな。


【あっ、はると!これから私と先方へ!すぐに!】


【何かあったの?】


【受注数量間違え!桁ひとつ違う!納期間に合わないから、とりあえず謝りに行く】


 な、なんだって~!ま、まさか、俺が…俺が、それ俺が受けたよな。入って早々やっちまったか!


【はるとは悪くない!私がチェック漏れしちゃったの、悪いけど同行して】


【ごめん、もちろん行くよ…みさ、ごめん】


【大丈夫!話の解る人達だから】


大慌てで準備して、二人で先方へ…


気が重いなー、俺のせいだ…











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