第8話 衝撃

 【おはようございます。今日からよろしくお願いします】


 既に部長が、りなと共に出向の説明してくれて。あまり期待されてもそんなに仕事こなせない。

無理難題言われたらどうしようかな。


【はると、昼、お弁当🍱作ってきたから一緒に食べようね】


 りなが、とても優しいのは嬉しいけど、ちょっと周りの視線が気になる。新入社員同様だからさ。


部長から、


【大まかな仕事の内容は解っていると思うけど、気負わずにリラックスね】


【ありがとうございます。まず手順を覚えます。それから出来るだけ早く貢献出来るように…】


【あっはっは!固い、固いよ。あのね、人の能力なんてさほど変わらないよ。要領良くてもミス多かったら意味ないし、遅くても正確ならそのほうがいい。あとちなみに残業禁止ね。うちはそれ徹底してるからね。頼むよ。なーに、慣れれば大丈夫】


 なんかお気楽な部長。さて、最初は、りなにざっと聞こう。りな?どこかなー。


 一人の女性社員がこっちに、うわー、緊張…

りなは慣れてるけど、教わるんだよな。俺。


【あの~、りなさんから仕事の説明をするように指示されていますので、よろしくお願いします……

あの、大丈夫ですか?具合良くないですか?】


【………】


【はるとさん?でしたよね?大丈夫ですか?】


 なんか、衝撃が走った!これほどド・ストライク。

雰囲気、要旨、話し方全てだ!全てが俺の理想だ!

言葉が出ない…こんなにも衝撃うけたこと無い。

どうにもこうにも、そこへ、ポン!というか、強めのバシ!って感じだね。後ろから…りなか…痛っ!


【こら、動揺し過ぎ!はると!】


【あっ、なんだよ。りな!動揺って…】


【みさだもんねー、仕方ないけどさ。解る解る!】


【あっ、すみません。大丈夫です。みさ…さん。よろしくお願いします】


【こちらこそ、よろしくお願いします】


 ふー、息すら俺の忘れたよ。こんなこと無かった。何ということだ。冷静って言葉が今ほど必要とは思わなかった。


【はるとさんに渡す資料まとめに、少しお待ちください。りな、その間よろしくね】


【了解!】


 後ろ姿、なんて素敵な女性…落ちた………………

いやいや、それは、りなに失礼だ。それに結婚してるよな、間違いなく。あの雰囲気…


【はると…解りやすいね。まったくそれは昔から変わらないね。ド・ストライクでしょ、みさのこと。何かムカつくから担当変えようかな?】


【なんで、みささんにしたの?】


【教えるの凄い上手だから】


そこに男性社員が、


【あっ、俺もみさに教わりました】


 てめー、りなのストーカー…じゃなかったね。

なんだよ。こいつも同じ課なのか。


【ほんとに、この前はすみません。絶対にりなさんのうちには行きません】


【もういいよ、俺もこうやって監視してるしな】


【そんな…信じてくださいよ…】


【冗談だよ。よろしく!】


【あー良かった!こんなギクシャクしたの嫌ですもんね。ほんと良かったです】


 去っていった。あいつ、ほんとに大丈夫かな?

みささんに、教わったって…なんで、みさって呼び捨て?


【りな、あのさ、なんでみささんのとこ呼び捨てにしてるの?あいつ】


【ここはみんなフレンドリーに、そうしてるの。普通だよ。はると、みさでいいよ】


 それは、ちょっと…照れるな。みさ…か。うん、鯉人みたい。みささんもはるとって呼んでくれるのかな?おっと、ヤベ、ニヤけた…りな?バレた?


【やっぱ、担当変えようっと。はると、すぐ顔に出るから、解りやすいね。余計ムカつくけどさ】


 まぁ、解るよ。あれほどの女性だから。残念…

残念なんて言える立場じゃないけど。俺にはりながいるし…不満ないし…


【担当変えるの?】


【冗談。信じてるから…みさのこと】


みさを信じて…俺は信じられてないのかよ。


【はるとを信じるか信じないかは、今後の様子で決める。さあ、みさ戻ってくるから仕事始めて】


気持ち切り替えないと…さぁ、仕事だ。


りなが、


【はると、ちなみに私もモテるからね】


???




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