第2話

三人共、納得してくれただろうか。


 でもそうするしかないんだ。


 

 「おはよう、春!」

 早速春が見えた。


 「・・・」


 あれ??


 いつもなら、


 「おはよう、勇気!!今日も寝ぼけた面ね」って感じに言ってくれるんだけど。


 「おはよう、夏」


 「・・・どいてください、掃除の邪魔です」


 あれ?いつものなら、

 「おはようございます、ご主人様!!今日は何をしましょうか?」

と言ってくれるんだけど。


 「おはよう、秋」


 「・・・」


 ふむ、彼女の場合、無言がいつも通りなので違いが分からない。



 やっぱり二人とも認めてくれてないのかな?


ーーーーー

 俺達はいつも一緒に高校に行くのだが、今日は誰も着いて来てくれなかった。


 「なぁ、聞いだぞ」


 「あ、友どうしたの?」


 「お前、会社畳むんだって?」


 「うん、そうだよ。」


 「ざまぁ」


 「えっ、友?」


 友はいつもなら慰めてくれるのだが、その真反対の酷い一言を言われて驚く。


 

 そう、それからみんな俺への反応が冷たかった。


 「勇気くん、もう話しかけないで」


 「え、冬さん??」


 「私、アンタが会社の金持ちだったから仲良くしてのよねー、会社畳んで金がないなら、もうアンタのことなんとも思ってないし」


  嘘だろ?今まで真っ先に俺たちに話しかけてくれていたじゃないか。



 

 どうして、こんな・・・


 いや、理由は分かるけど。


 

 そして、俺はこんな感じで無視されたり、罵倒されたりと日々が続いた。

 何ヵ月も。


 3年も残り半年になった。


 

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