40話


「あ、初心者くんじゃん」


最悪だ。急にワーさんが今日会えないって連絡が来て落ち込んでいたのに、まさか、この初心者絡みマウント野郎に会うなんて


「どうしたんですか?」


「いや、最近見ないなって」


そりゃ、会わないように努力はしていますから。

毎日フレンドのログインをログインしてから直ぐに確認している。


「いや、そりゃギルド強引に辞めてしまって気まずくて」


「あー。それは気にしなくていいよ。元から、私とアイツののせいで空気悪かったからそれが伝わったのかも」


「・・・はい、そんな気はしてしました。」

むしろ仲良さそうだったけど、気を遣っていってくれるなら、助かる。


「それにね。別れたんだアイツと」


「そうなんですね」


「あれ、思ったよりビックリしない?」

そりゃ、付き合ってると知った時のショックがデカすぎて


「はい」


「そ、・・・そっかぁ、そうかぁ」

何故か、マウント取りさんはめちゃくちゃテンションが下がっている。


「そうだ!!私別れてから落ち込んでるから、今日は一緒に遊ぼうよ」


「・・・いえ、もうログアウトします」


「そんな!!」


彼女は今プレイ中だし、リアルで話しかけられることもない。


普段なら面白半分で付き合うが、今日はワーさんと会えないショックがあるから休みたい。


「えー、一緒に遊ぼうよ!!」


「嫌ですって!!」


「遊ぼうよ!!一緒にいてよ!!カズくん!!」


「だから嫌だっ・・・」


「あっ、」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る