詰問までの余韻


掲げた手の影を、彼の目に掛けてみる。


「あは。眩しくない」


薄らと目を開け、眩しそうな顔で言う。手を退けると、また目をギュッと瞑った。

その隙に奪う唇。


「んぇ!?」


慌てて目を開ける彼の目に、俺はもう映らない。

屋上から駆け下り、トイレへ駆け込み息を整える。


「やっちゃったぁ····」


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