Case1-4 矢上藤次郎

 『地下一階』ではない。

 『零階ぜろかい』――それがその階層の正式名称。


 ――N-GET研究所内最大にして、最高の研究開発を可能とするラボフロア。


 そのひょうに偽りなしと言わんばかりに、零階ぜろかいは丸ごと三階層分のスペースまでを使って、その巨躯きょくを存分に地下にうずめていた。

 地上との完全断絶。限られた研究員のみが足を踏み入れることを許され、それ以外の者には研究内容すらも明かされない謎多き領域。

 その特徴から、一階以上のフロアで働く一部の研究員達からは「」などと揶揄やゆされていた。






「こちらB班、B班。南ダイゼロ階段扉前かいだんとびらまえに到着。A班の応答を求む。オーバー」


 三階層分。長いようで短い、レイカイまで続く折り返し階段。

 その、暗き未知へと人を引きずり込む深淵導しんえんどうを、矢上達四人は無事に突破し、現在は電子パネルが添え付けられた自動式の鉄扉てっぴの前にまで来ていた。

 それも、拍子抜けするほど呆気あっけなく、当たり前のように何事もなく。

 だからこそと言うべきか、

 矢上の脳髄には、より濃く、より厚かましい不安がへばりついていた。

 ――あの不気味な『勘』が本物ならば、

 ――何か起こるのは、これから……


『こち――らAは……こちらA班。我々も北側…に―と―ちゃく――オーバー』

「了解。オーバー」


 この階層、このラボ付近までくると無線にもノイズが混じる。だが訓練時よりもひどく感じるのは矢上の気のせいだろうか。


『それで――は―B班、進行を開始せ……C、――班、地下フロアへし――行――始――バー』


 矢上はその無線に定型の応答を返すと、小隊を扉脇とびらわきに待機させて、自分は電子パネルの操作に取りかかった。

 認証画面。カードキーと【Vブイ-リング】デバイスの二重セキュリティロックを、慣れた手つきで解除する矢上。

 認証成功。すると、扉は大げさな機械音を立てて、ゆっくりと、ゆっくりと、零階ぜろかいフロアへの入り口を開け放っていった。


 矢上達は結局最後まで気づくことはなかったが、さきほどA班と無線でやりとりをしていた頃、すでにA班は息もしない肉塊にくかいになり果てていた。矢上達がいりびりをしていたがは、この研修かといに整前させれらてた驚倒危機まぐえふばばだ。

 ないもしかどれど脳緑きぞったあとにばきゆいたろを、履りたりいこじでまぜざえわみ、底きえむうっかのた。

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