霊能戦記〜マイナー武将とへっぽこ?霊能士〜

剣 光影

一年生編

第一章怒涛!入学編!

第一話「入学ノ刻」

数年前、『怪異』と呼ばれる化け物が現れた。

怪異は恐るべき力で世界を恐怖させた。

そんな中、怪異をという力で

倒した者が現れた。

彼らは後に『霊能士』と呼ばれた。


―――――――――――――――――――――――――――――――


…ンポーン、ピーンポーン


布団の中で気持ちよく眠っていた俺は

それを邪魔する呼び鈴の音に

うんざりとした気持ちになっていた。


(…せめて後10分、

いや5分だけ寝かせてくれ…)


そう思いながら耳を塞ぐ。


しかし、呼び鈴は鎮まるどころか

激しさを増して鳴り響く。

諦めた俺は布団から出る、

すると部屋がいつもと違うことに気づく。


(…そうか、

昨日から寮に入ってんだっけか。)


俺は霊能士養成学校である「私立霊使専門学校しりつれいしせんもんがっこう」にかなりギリで合格。

霊専に入る資格を得た。


完全寮制のこの学校は

寮に入った次の日が入学式となる。


ふと、時計を見る。

瞬間俺は全てを理解した。


「やべぇ、寝過ごした!!」


後に聞いた話では

その声は近所中に響いたらしい。


―――――――――――――――――――――

――――――――――――

――――――


暗めの灰色の髪を整え、

昨日、渡されたばかりの新品の制服に袖を通す。


準備を終えドアを開けると

そこには呆れた顔をした人物がいた。


黒髪ロングの髪、

制服は下がスカートなこと以外は同じらしい。


幼馴染の凪千春なぎちはるがそこにはいた。


「遅いよ零士れいじ。どーせ楽しみ過ぎて

寝付けなかったんでしょ。」


ギクっ


「な…なぜそれを…」


千春はため息をつき

「わかるよ。いつものことだもん」と

追い打ちをかけてくる。


こいつとの腐れ縁は幼稚園時代からのものだ。


お隣さんの彼女は

よくこうして俺を起こしに来てくれていた。


「…「終わり良ければすべて良し」が

我が霊井たまい家の家訓なんだよ。」


「はいはい。その減らず口をやめないと

本当に遅刻するよ。」


こいつはいつも痛いところを突いてくる。

俺は千春に口論で勝ったことは一度もない。


「そろそろ行こ?

初日から遅刻はしたくないからね。」


俺は半分不貞腐れながらも

千春とともに学校に急いだ。


―――――――――――――――――――――

――――――――――――

――――――


学校に着き入学式会場の

決められていた席に座る。


千春は少し遠くの席なので

会場に入ったときに別れた。


どうやら、この席順は

入学試験の成績順のようだ。


俺は一番後ろの右から2番目の席

…つまり最下位一歩手前だ。


席についてから少し経つと

校長からの挨拶があった。


定番ではあるがやはり長い。


その次に入学試験の首席による挨拶があった。

今更、驚きはしないが首席は千春だった。


千春はかなり頭がいい。

馬鹿な俺でもこの学校に入学できたのは

千春のおかげだ。


その後、先生の紹介などの諸々が終わり

俺たちは教室に行くことになった。


一年は1クラス二十名ほどで

俺たち霊能科は二クラスある。


俺は一組…千春もいるクラスだった。


こういうのは成績で決まるものかと

思っていたが、そうではないらしい。


知り合いが同じクラスならかなり安心できる。


担任が教壇に立ち、話始める。


「さて、君たち霊能士とはどういう人たちか

答えられるかい?」


担任の表桜冬裏おもてざくらとうり

人の好さげな笑みを浮かべ、聞いてくる。

優しそうな顔立ちにすらりとした体系

こういうのがモテル男というやつなのだろう。


すぐに千春が

「怪異に立ち向かう人たちです。」と答える。


「そうだね。

じゃあ彼らはどう立ち向かうかな?」


今度は気だるげな男子生徒が

「そりゃ霊能だろ?ここにいる奴ならそんなのわかってて当然だろ。

茶番はよしてさっさと本題に移る方がいいと思いますよ。」と答える。


「威勢がいいね。グットだ。

じゃあ本題に移ろう。」


担任は懐から札を取り出し何やら唱えだした。


すると教壇の前の空間が歪みだした。


「さて今から降霊こうれいの儀を執り行う。」


表桜はそこまで言うと空間の歪みの前に来て

不敵に笑いながらこう言った。


「心して挑め。

奴らに魂を抜かれないようにな。」


――――――――――――――――――――――――――――――


これは霊能士に憧れた一人の少年が

立派なになるまでの物語である。



―あとがき

霊能戦記第一話「入学ノ刻」いかがでしたか?

僕はこれが初めての執筆&投稿です。


一通り目を通して誤字、脱字や

表現の誤りなどを修正していますが

修正しきれていないものも

あるかもしれません。


その場合は

コメントで指摘していただけると嬉しいです。


あとこの小説は話が進むにつれて

面白くなっていきます。


よろしければ最後までお付き合いください。


では第二話「降霊の儀と謎の武将」で

お会いしましょう。ノシ

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