好きだよ、センセ。

第12話 おでこ、コツン

「センセ、こっち向いて…」

「…恥ずかしいって…あたしもだよ…そんなの…」

「でも、もう…太ももまで触って…、しかも…パンツギリギリまで…」

「ふふ…。大人をからかうな？からかってるの？…本当の事…なんじゃないの？」

「分かり易いかも…センセ……」

（チュッ）

「何するんだって？　ほっぺに…ちゅーしただけじゃん……」

「このくらいのお返しは…もらっても良いんじゃない？　太ももの！」

「って言うか、お返しして欲しいのは…あたしの方…なんじゃない？」

「え？だって、手ぇ繋いだ上に、太もも触りたい放題で、ほっぺにキスまでしてもらって…」

「あははは…！また……赤くなってるよ？ほっぺとみーみ！」

「センセ？彼女は…本当にいないの？」

「…じゃあ、好きな人は？さすがに…いる…よね？」

「黙らないでよ……悲しくなる……」

（クスン…）

（女子生徒が鼻をすする）

「…え？　ハンカチ？　……結構…几帳面なんだね。…センセ」

「え？あたしが、センセの事、本気かって？」

「それって……なんか失礼……。ここまで…捧げさせておいて…」

「え？　捧げるは大袈裟？　それは、もっと失礼！　あたし…こんな風に…男の子…人と、手を繋いだり…ふ…太もも…触らせたり……こっちから…ほっぺにキスしたり…しないんだからね！」

「…センセこそ…これって…単なる遊び？あたしの事…何とも…思ってないのに…手を握って…太もも触って…」

（コツン……）

（女子生徒のおでこに、先生がおでこをくっつける音）

「な、何！？　なんで…こんな…急に…」

「後少し？　…って何が？」

「…え？　卒業？　…って……」

「……そんな言い方されたら…気持ち…抑えきれなくなっちゃう…」

「今は…押さえろ？……じゃ…抱き締めてよ………」

「……やっぱり…遊び？」