第二話「真実の迷宮」

暁から告げられたこと―


それは「新光連という団体が父の死に関与している」ということだった。私は戸惑いと不信を抱えながら、彼の語る内容に興味が湧いていた。「新光連...それってたしかカルト組織ね?」私はその存在を知っていた。


暁は冷静に答えた。「新光連が人々を騙すカルト組織であることは、当然警察だった君は知っているはずだ」暁は「それはまだ表向きの話で、裏では一般人だけでなく、政府や警察をも「支配」をしているんだ。」と言った。


そして「例えば、権力者が不祥事を起こしたとしよう。新光連を信仰していれば全て隠蔽することができ、権力者から多くの金を巻き上げ、日々力を強くしているんだ」と続けた。


「この国にそんな陰謀がある訳ない、そんな戯言信じるられる訳ない。父が亡くなったのを利用して、私を脅かしても無駄よ」私はまだ信じられなかった。


「幼い頃、刑事である君のお父さんは急に亡くなっただろう?真実を知ったために潰されてしまったんだよ。その真実を知りたいなら「変革の暁」の一員としてこの国を変えてみないか?決断はあしたでいい」と言った。新光連について語る彼の目からは、嘘をついていないことが伝わってきた。


彼を信じる決意をした私は「ごめんなさい。ついあなたことを疑ってしまった。変革の暁の一員になれる?」と言った。暁は「歓迎するよ」と返す。そして変革の暁のメンバーを紹介した。


暁はリーダーとして勇敢に国家権力に挑む一方、頼りになる優しい仲間が影で彼を支えていた。変革の暁の一員として日々を過ごす中、私の心は組織「新光連」と父の不審死に隠された真実に向け高まっていた。


そんなある時、私に司令が入る。「実家の金庫に入った私の父の重要なデータを「早急」に見つけ出して欲しい」というものだった。刑事を辞めた最近、安定した仕事に就けず出来ず時間が余った私は実家で部屋を整理している最中、本の隙間からとあるメモを見つけていた。そのメモには「金庫に重要データを隠した」と書かれていたことを思い出す―


【続く】

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