No.2 トラベルミステリー

息子が時刻表を熱心に見ていた。

あれ? 電車好きだったかな?

「ここで乗り換え…タクシー…戻って特急に…アリ…イ…」

よく聴こえないが、なにかボソボソと呟いている。怖いほど真剣な表情だった。

「ねえ、父さん。僕と旅行いこうよ」

後ろ手に時刻表を持って息子は言った。

満面の笑顔だった。

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