第3話


 「お兄ちゃん!一緒に学校行こう!!」

 妹はワクワクした顔で兄を誘う。


「えっ、」


兄は一瞬困惑する。妹は学校に行くのが凄くいやでいつも辛そうな顔していた。


 

でもどんなことよりも、妹が幸せならそれでいいと言う考えの兄はすぐに考えが落ち着く


 「じゃあ一緒に行こうか」


「うん、楽しみ!!ポチっとな」


妹は躊躇なく、洗脳ボタンを押す。


 「何をするの?」


「勿論、お兄ちゃんと学校に行く為だよ」


  妹は笑顔をする。だがそれのどこに洗脳が必要なのか、


 いやタクシーとかか、早速遠慮ないな。まぁそれが可愛いんだけど


 インターホンがなる。


 

 「じゃあ、お兄ちゃん学校行こう」


妹は俺の腕に抱きつき、扉を開ける


 すると目の前には、タクシーではなく、何と言うか高さ5メートルくらいの巨大なパレードのアレがある。


 「何これ?」


「勿論、お兄ちゃんと私がイチャツキながら楽しく登校する為だよ」


よく見たら、お菓子とか、日傘とか色々ある。


「昨日事前に作って貰ったんだよ。じゃあ乗ろう!」


「・・・うん」


また一瞬固まったが、すぐに戻った。


ーーーーーーー


 他人を見下ろしながら登校するのは初めてだ。

 

 「お兄ちゃん、あーん」


「うん、あーん」


まぁ妹は幸せそうだしいいや。


 「お兄ちゃん、この平日のこの時間はこうやって来るように設定してあるから」


さらっと設定と言う、怖い言葉を使う可愛い妹


 「わかった。」





「そういえば、俺の学校に向かってるけど、自分の学校行かなくていいの?」


「えっ、あ、言ったなかったね。私今日から転校するよ」


「えっ、あなるほどね洗脳ね」


「うん!!」

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