散文集(301~325)

ごこちゃん

301_冷蔵庫

この生モノは高いくせにすぐ腐る

さっさと切って食べてしまえ

手遅れになる前に


ほらまた詰めてしまった

冷やしても変わらないのに


小銭で買ったジャンクフード

安くて全然腐らない

これでいいかと今日が終わる




この生モノは不味いくせにすぐ腐る

さっさと焼いて食べてしまえ

手遅れになる前に


ほらまた詰めてしまった

凍らしても変わらないのに


小銭で買ったジャンクフード

美味くて全然腐らない

これでいいかと今日が終わる




この生ゴミは今の僕だ現実だ

鼻をつまんででも食べるんだ

手遅れだったとしても


冷やせない凍らせない

電気はもうないただの箱


小銭ですら買えない僕自身

安くて不味くて腐っている

食べないと今日が終わらない

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る