第3話 あう人探し

 ☆☆☆

 「どう? 彼は?」

 「潔癖症っぽくて、清潔維持できなそうならパートに入れば? だって」

 「ウケる。自分がその収入で生活してみろってはなし」

 綺麗好きは結構だが、妥協点を見つけてほしい。彼は妥協点なさそうだった。

 そう簡単にはマッチングしないのが現実だ。

 そして会うのは2人目。

「いい人いるといいね」

「本当にね」

 友人から送られてきたのは次の男性の連絡先。


 ☆☆☆

 今度連絡を取っている彼からの提案で、チェーン店の中でも健康志向のお店。

(健康に気を付けているのかな?)

 「僕はちょっとずぼらというかいい加減なところあるんですけど。母さんにフォローしてもらって何とかやれてるんですよね」

「仲良しなんですね」

「ええ。あ、マザコンじゃないですよ」

「ちょっとだけ心配してました。仲がいいだけなら大丈夫ですよ」

 写真があるからって言って見せてもらった。

「優しそうな方ですね」

「ええ」

 あからさまにキツイ顔の人ではなかった。何とかなりそうかな。

 終始、彼は紳士的に対応してくれた。

「ありがとうございました」

「これ、ちょっとしたものだけど」

 くれたのはお菓子。うれしくはなる。

「ありがとうございます」

 お会計も持ってもらったし、なんかかりできちゃったな。

 何かお返ししないとかな。


 ☆☆☆

「次の彼はどう?」

「いいかも?」

「かも?」

「だって恋愛なんて久しぶりだもの。かもって思っちゃうわよ」

「かもかも。嫌われないように頑張んなよ」

「はーい」





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る