第25話 お別れの時
「そうだったんですね。なんで今まで隠していたんですか?」
「それはな、家族みんなで決めたんだ。キアには自分で自由に道を決めて生きてほしいと。もし、俺の人生の事を知ったらお前絶対フレアー家の事調べりするだ?」
「それは、そうですね。」
「だろ、あの日の事も無かった事にして自由に生きて欲しかったんだ。すまないな。」
「じゃあ、あの日のダンジョンにはフレアー家の人が飛ばしたんですかね?」
「いや、分からない。お前が消えた後、不思議そうな顔をしていた。本当は殺そうとしたんじゃないか?それに、あの日ダンジョンから戻るときも同じように氷の扉を作れと声が聞こえて気が付いたら屋敷に戻ってきていた。あのダンジョンの事は俺もよく分からん。」
「そうなんですね。」
まだ疑問は残っているが、何となく家族の優しさで俺は自由に生きていられたことが分かった。まてよ、アイスの話に聞き入ってしまったが肝心な話を聞けていない。
「兄上、なぜみんな急に技を教えてくれるんですか?」
「キア、お別れだ。生きろ。」
「え、何言ってるんですか?」
「フレアー家が俺達を殺しに来る。お前は逃げろ。」
「そんな、嫌です。みんなと戦います。というか何故僕たちが殺されないといけないんですか?」
「さっきも言った通り、フレアー家がこの国を支配しているだ。他の者は従うのに我らは従わない。目障りなんだろ。あと、多分あいつらお前が転生者で有ること気が付いてる。」
「え、確信はないがそうじゃなきゃ色々辻褄が合わない。あの日、お前を殺そうとしたことも、今回の国の重役を殺したもの犯人をお前にしようとしていることも。」
「やはり、僕が狙われているんですね。ぼくは殺してませんよ。」
「もちろん、わかっている。ただしフレアー家の情報操作で世間はそう思わないだろ。特にお前は神童と呼ばれ目立っているからな・・・力不足ですまない」
アイスたちは俺を守ろうとしてくれたんだな。
「僕も戦いま・・・」
「キア、悪いな。生き延びてくれ。コールド。」
やばい。意識が・・
「当主様、用意ができました。」
バガン!!
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