第13話 『ポン太の墓参り』 紫 李鳥さん

〇作品 『ポン太の墓参り』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054918385421

 

〇作者 紫 李鳥さん


【ジャンル】

 詩・童話・その他


【作品の状態】

 1,200字弱の短編・完結済。


【セルフレイティング】

 なし。


【作品を見つけた経緯】

 カクヨムサーフィンしていて見つけました。


【ざっくりと内容説明】

 狸のポン太が、両親のお墓参りを行くお話。


【感想】

 主人公はたぬきのポン太。

 彼は両親のお墓参りに行くために、手に小玉のスイカを持ってぽんぽこ山にやって来ます。


 読んでいくと分かりますが、この作品には不思議な要素がいくつかあります。

 例えばポン太は亡くなったはずの母と墓を通して(?)話をしたり、彼の母が「Suica」を知っていたり(笑)


 読む人によってはこのあたりが受け入れられない可能性がありますが、重要なところはここではありませんので、もう少し先まで読んでみてください。


 ポン太が母親と軽く挨拶をしたあと、彼は父のことを聞きます。「昼寝をしている」とのことでしたが、どうやらポン太がくる前に、息子が結婚しないことで夫婦喧嘩をしたというのです。


 喧嘩の内容を聞いてみると、父親はポン太がいい相手を見つけるまで待てと言っているのに対し、母親はポン太が結婚し、孫を生きているうちに見たかったとのこと。


 ポン太はその話を聞きつつも、どうしようもないと思ってなのか、これ以上話すこともないと思ってなのか「そろそろ帰るよ」と言うのです。


 すると、昼寝をしていた父親が起きて、「かわいい嫁さんとめんこい子が見える」と言うではありませんか。

 さて、これはどういうことを意味していたのでしょうか。


 実はポン太は結婚をすでにしていました。ですが、両親には言えない事情があったのです。

(この物語限定かもしれませんが)たぬき世界にも「両親に打ち明けられない相手との結婚」があるのかと思うと同時に、ポン太と妻となった相手の言葉が優しく、心温まるお話でした。


 大人向けの絵本のような感じのお話です。気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。


 今日は『ポン太の墓参り』をご紹介しました。

 それでは次回、またお会いしましょう。

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