幕間 CW vs MR 配信 -1-

 おくれました‥‥

 19話〜22話の内容です。

 ────────────────────



『さぁピックも終わり、試合が始まります!改めまして実況は私アイ、解説はユーさんですお送りいたします!』

『よろしくお願いします』


“今回はどんなの見せてくれんだ?!”

“Riv4lは今回もスタメンか” 

“Lex頑張れーー!!!” 

“どっち勝つんだろな” 

“頑張れー” 

“glhf!” 

“CWはデフォ構成か。MRは‥まぁいつもの” 


『1Map目は市街地A。ここでも相変わらずLex選手はエスカトル!』

『いつも通りですね。エスカトルの特殊な動きやセットアップにCWがどこまで対応できるかが勝負の分かれ目になると思います』

『そうですねぇ。確かRiv4l選手とLex選手はよくDUOでランクに潜っているとか。CWがLex選手に対応するためのキーとなるのは間違いなくCWの新星、Riv4l選手になるでしょう!』

『ただ今回はMRにも同じく新加入のAster選手とMeMe選手が居ますからね。Lex選手ばかりに意識を割いていると思わぬ場所から喰われることになりますよ』

『新たな風をその背に受けて、ClayWolfとMeltRain果たしてどちらが勝利するのか!注目の一戦が今、スタートしました!』


“CWWIN!”

“MRWIN” 

glhfgood luck have fun!”

“glhf”

“GLHF!”





『開幕の配置、攻撃サイドのCWはB攻めの構え。リコン避けの配置で出方を伺います』

『MRの構成上サーチャーによる索敵がAB両サイトで行えますからね。武器が弱いファーストラウンド、新加入が2人いることで作戦があまり割れていないMRに対しては人数差を活かしやすい状態を作った上でのスキル待ちは安定択と言えるでしょう』

『防衛のMRは…おっとAster一人で詰めていきます!配置的にカバーもつけていないぞ!』

『これはおそらく刺さりますね。ミッドに焚かれたスモークと飛んできたフラッシュの音でCW側の意識がメインに集中できていないように見えます』

写し矢リコンの効果が終わる直前にAsterはあまりにも前すぎるオフアングルで待機!これは刺さる!刺さるぞ!挨拶代わりにRyukaをヘッドショット!ストリートステップで退いていく!MRはLexだけじゃないぞ!俺を見ろ!そう言わんばかりに存在感を示すMRの新星!Asterのファーストピックで戦いの火蓋が落とされたぁ!』


“なんだあいつホールダーなのにやってることブレイバーじゃねぇかww”

“あそこ見てないCWもどうなん” 

“他のメンツは視認されてないか” 

“ちゃんと退くタイミングにはカバーいれんのね” 

“いいぞいいぞ!やっちまえAster!” 

“まっずい”

“これCWは2ホールダーでよかったな。姿見られたのRyukaだけだし、ワンチャンラーク単独だと思われてるぞ”


『CW、これにはたまらず仕切り直し!Faiceがアクションを受けてドライでのAメイン進行を敢行、他のメンバーはBメインを警戒しつつその場で詰め待ちですね。それにしても開幕早々Asterには驚かされましたね!』

『出鼻をくじく、という意味では最高の結果と言えるでしょう。人数有利にエリア有利のあるMRはもうゆっくり相手が来るのを待つだけです』

『そんな出鼻をくじかれたCWはFaiceが無事にAメイン奥まで取得。他のメンバーは合流するためにミッドスモークを焚いてローテーションを開始しました。残り時間50秒、ショート側の情報は取れませんでしたが行動を開始するほかありません』

『ミッドにも最初にスモークやフラッシュでアクションがありましたからね。どこまでエリアが取られているか分からないこの状況、CWはクリアリングにも時間をかける必要があります』

『ミッドの広間まではクリア。スロウでAショートを目指していましたが、ここでタイムのケアナイフ索敵スキル!破壊したことで位置がバレてしまったCWはそのまま急いでローテーション!Myths、SigM4のスキルでショートを進行、Riv4lはFaiceのいるメインへと急ぎます!』


 ”うーん動かされてるな”

 ”これRiv4lもショートでよくねぇか?なんでメイン?”

 ”MRも寄ってんな。てかAsterの位置またやばくね?w”

 ”やる気ありすぎだろwww”


『おっとその間にAsterがBメインを再度猛プッシュ!なんと今度はそのままミッドへ流れていきます!』

『本当にAster選手はアクティブですね。彼の動き一つでCWがBにいないことが確定、他の選手がAサイトの守りを固められています』

『そんなAsterはまだ止まらない!!ミッドを超えてAショートに侵入?!CWは…気づいていない!気づいていない!そのままSigM4、Mythsを仕留めて更に前!!』

『いやー凄まじいですね。確保されたはずのミッドをドライで進行して尚これだけの勢い、想定外のCWはことごとく裏をかかれる形で情報も錯綜していることでしょう』

『一方でメイン組の二人は焚かれたスモークによって進めない!時間がない!時間がないぞ!顔をだしたFaiceを……Aster?!Aster!!!凄まじいフリックだ!ジェノサァイド!!!』


 ”うおおおおおおおおおおお”

 ”うおおおおおおおおお!!”

 ”うおおおおおおAster!Aster!”

 ”早速ジェノサイド?!”

 ”強すぎだろAster”

 ”はいgg”

 ”アスタァァァァ”

 ”MRWIN!MRWIN!”


 ♢♢♢



『さぁここでCWのタイムアウト。どうですかユーさん、現状CW側はMR、特にAster選手にペースを握られ続けているようにも見えますが』

『そうですね。先程のLex選手のウルトが発動されたラウンドもそうですが、CW側はまだLex選手とAster選手の動きに対応できていないように感じます。独特のリズムは相手チームのリズムも乱しますからね。作戦変更の他にも冷静になるよう取られたタイムアウトでもあると思います』

『なるほど‥ですがCWの選手たちの顔には笑みが見られます。何が話し合われてるかは分かりませんが、余裕も見て取れます!』


 ”結構動きが固く見えたけど行けそうやな”

 ”なにわろ”

 ”ゆーてスコアもそんな大差ないからな”

 ”CWWIN”

 ”さっき配置もグチャグチャだったもんなぁ”

 ”このタイムアウトが吉と出るといいけど”

 ”MRWIN!MRWIN!”



 ♢♢♢



『さぁタイムアウトも開けて選手たちが配置につきます。注目のAster選手はAショートを詰めるようですね』

『先程までCWはこのAsterの動きを釣りにした奇襲やスキルをフェイクにしての飛び出し、スモークからのドライ詰めに対応できていませんでしたからね。CW側はスキルによるコントロールではなく撃ち合いで退かせるというのが大事になってくると思います』

『ユーさんの言うとおり、CWはスキルではなく体で抑えに行く模様!ラウンドは4:6、MRがやや有利なこの状況!CWにとっては大事なラウンドが始まります!』


“Myths読みはあってる!そのまま置いとけ!”

“うわぁ今回はAsterしっかりジャンプピークしてるわ”

“待ってたMyths見られたな”

“これは詰めて来ないんじゃ‥‥詰めるんかい!”


『AsterがMythsを確認。そのまま撃ち合いで両者HPを削り合う!引いたAster‥‥‥なんとCWはここからエリアを取りに行くのではなく人数を増やしての詰め待ちだ!』

リピーク再飛び出し読みですかね。AsterはHPが削れていますから、定石で言うなら詰めてくることはないでしょう。この詰め待ちはエリアの主導権をMR側に渡しているようにも見えますが‥‥』

『そんなAsterは‥‥再度ドライで詰める様子をみせている!これ噛み合いますよ!』


“両方キモくて草”

“Asterの癖でも見つけたか?”


『飛び出るAster!だがそこには三人──Ryuka、Myths、SigM4が待っている!一斉射撃でAsterがダウン!すぐさまCWはエリアの取り返しを始めます!』

『いやーお見事ですね。定石を無視してでも懸念点であったAsterを止めにかかる。分かっていても実行は難しいことですが、CWはそれをうまく成し遂げました』

『自分たちを苦しめていた要因の一つを刈り取ったCW!だがMRにもまだエースが残っている!AメインでLexとRiv4lが相対しそうだ!親友同士の直接対決はどちらに軍配が上がるのか!』


“Riv4lきちんとFaice待ってからAメインリテイクしようとしてるな‥‥えら”

“Riv4lはそこの角のバネトラに気づくんだろうか”

“角度的にかかったら一対一を繰り返すことになりそうだから気づかんとマズイ状況になる”

“親友対決wktk”

”あれRiv4lの武器ボン=ドルじゃね?w”


『ドライで踏み込んだAメイン、足元のバネトラップが作動!Riv4lの落下地点は既にLexの領域!さぁ落ちる、落ちるぞ‥‥‥。Lexが落下地点にエイムを‥‥Riv4lストリートステップ?!連続発動でLexの後ろへ!これにはLex追いつけ───ている!凄まじいフリックで狙いを定める!が、あーっと!!ここでSGショットガン!ボン、ボンとLexがボン=ドルの餌食に!最初の親友対決はRiv4lが制したァ!!!』


“うおおおぉぉぉお!!”

“おおおおおおおおお!”

“動きキッモwww”

“Riv4lキャラコン何なんww”

“きめぇぇぇぇ!!ww”

“見たことない動きしてたって”

“ボン=ドルきもすぎナーフしろ”


『そのまま設置に向かうCW!試合の途中ですがハイライトです!いやぁここのRiv4lのストリートステップ、すごいですねぇ!このテクニックは───『以前、現世界一位のRPRole-Prideに所属するPP選手が使用して、グリッチかどうかのコード検証までされたテクニックですね。バネで飛んだ一瞬にスキル発動判定が入ると着地直前に発動するといったものです』────はい。大事なところを取られてしまいましたが、とにかく超難易度のテクニックです!以前のPLN戦で見せたテクニックといい海外のテクニックをかなり取り入れてますよねぇ』

『多分好きなんでしょうねそういうの』

『このRiv4l選手の活躍もあり、設置まで通したCW!そのまま順当に人数有利を活かしてラウンドを取得!大事なラウンドを取りきりました!』


“ほへーRiv4lすげー”

“テクニックオタクよな多分”

“あんなのランクでやられたらチート報告してまうわ”

“行けるぞーCW!”

“おもろくなってきたなぁ”

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る