第19話 高橋の行きたい場所

「ね、知ってる?もうすぐ流れ星見れるんやで!」

「そうなん?いつ?一緒に見よ!」

明後日の夜中から明け方にかけて見える予定。

最初2人で見るって話してたんやけど、キャプテンとなお君も見たいからって4人で自転車で15分くらいのとこの田んぼの真ん中の高校前に2時集合になった。

「2時から見るとして、その前に一緒に行きたいとこあるんやけど行っていい?

夜やし迎えに行くから11時に出たりできる?」

「流れ星見に行くって行ったら出れるとは思うけど、どこ行くん?」

「それは内緒や」

「気になるやん!教えてよ!」

「ヒントだけ。

知ってるけど、女子は入った事ない所!

俺はだいたい毎日行くとこ」

「全然、わからん!!」


流れ星を見に行く日になる。

本当にどこ行くんやろう?

きっと寒いから牛乳を温めて紅茶のティーバッグと一緒に水筒に入れる。

懐中電灯とMDウォークマンと何枚かMDもかばんに入れる。

11時、高橋が来た。

「自転車二人乗りして行こ!後ろ乗って」

高橋の自転車の後ろに乗る。

「どこ行くん?近い?」

「近いよ!」


自転車で着いたのは学校。

「は?…ここ来てどうするん?」

「実は、バレー部と水泳部だけが知ってる秘密の通路があるんや。そっから学校の中入れるし、入ろうぜ」

高橋に案内されてプールの横の奥に入っていく通路に入る。

マンホールとかあるから、点検とかに使う通路なんかな?

その突き当たりがフェンスになってる。

そのフェンスよくみると扉になってて南京錠がついてるんやけど、扉の片側についてるだけで開いてて中に入れる。

夜中の学校ドキドキする。

プール下にバレー部の部室がある。

高橋は「ジャーン!」って言って部室の鍵を取り出す。

「なるほど!正解は部室か!」

中に入ると結構広い。ロッカー並んでて、奥に1段上がってくつろげるスペースみたいなんもある。

高橋のロッカー発見。開けてみる。

「勝手にあけんなよ!」

って高橋が止めるけどもう開けちゃってる。

中にはエロ本の山。HOW to SEXって書いてある。

「これで勉強すんの?うちも勉強したい」

「え?見たいん?」

「うん、見たい!!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る