第10話 学祭が始まった

学祭初日。体育館にクラスで並んで椅子持ってきて着席する。

名簿順で並ぶから高橋は後ろ。

1年生の劇を見てたら背中をすーって指でなぞられてビクってする。

振り返ると高橋がメントス差し出してる。

小声で「ありがと」って言ってもらう。


2年の劇の途中も背中をすーってされて振り返る。

高橋が小声で「アクエリちょうだい」って。


3年の劇の時もされて「部活の出る順番の紙持ってる?」って。

静かに見ようよって思ったけど久々に高橋が後ろにいてちょっかい出されるのは嬉しい。


劇が終わって部活の紹介。

午前中はまず文化部から。

お昼ご飯食べて午後は運動部。

うちはバドミントン部の副キャプテンやからユニフォームに着替えて舞台で緩めにシャトルの打ち合いをする。

いっぱい見られるのは苦手。

盛大に失敗しまくって、キャプテンにいつもはもっと上手ですってフォローされて笑いを誘う。

高橋はバレー部の副キャプテンでレシーブとトスでラリーしてるの見せたりバシーってスパイク打ったりで、普段、別にかっこよくないけどカッコよく見えるから不思議。

みんな「おぉー」とか「バレー部かっこいいね」って言ってるのが聞こえる。


高橋が席に戻ってきて話しかける

「かっこよかったやろ?」

「うん、高橋かっこよかった」

「…ありがと」高橋が照れる。

うちも素直に言いすぎたと思って照れて急いで前を向く。


次は生徒会の出し物。

「今から未成年の主張したいと思います!!

みんな校庭に移動してください!!」


V6の番組の企画と同じで屋上から主張したい事を叫ぶ。

先輩が中心になって色々叫んでて面白い。

数学の先生にカツラか地毛か教えてくださいって聞いて植毛ですって答えたのとかめちゃくちゃ面白かった。


同じ学年の男の子が2人告白してて、1人はふられて1人は付き合う事になった。

親友が「あれ、応募すれば良かったやん」って「あんなんできるわけないし」


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