ダンジョン内に出発

カードを受け取って東のゲートにあるダンジョンに向かう。


「丘の上に見えてくるのがダンジョンの入口です」


沢山人が集まっているな。列の後ろに並んでと。


レオナが解説してくる。


「ここのダンジョンではどれだけ魔物を倒したかというのとどれだけダンジョンの奥に入いるのでランキングランクが変動します。


私個人は研究所で研究してたのでランキングランクをあげることはほぼしなかったのです」


『おそらくダンジョンコアとランキングランクの構想が連動しとるとかんがえていいのだ。数値化できるというのは普通に考えてできないのだ』


ルシファーはランキングランクに影響しないらしい。


召喚適用なんだろうな。倒した数などは俺に上乗せされ、数値化されるとのこと。


「ただアイテムや素材を沢山持てないので困りますね」


「ああ⋯⋯それなら当てはあるから心配しないでいい」


手に入れた創造魔法で構想はかんがえてある。


ただ記憶が戻っていない俺は果たして強いのか弱いのか全然わからないのだ。


ルシファーを召喚できたのだから魔力はあるのだろうがはたしてどこまでできるのか全然わからないのだ。


渋い顔をしている俺をルシファーが首を傾げながら念話をしてくる。


『ステータスウインドウを確認すればいいのだ。まあマスターは制限がかかってるから見ても当てにならないのだ。


我輩が代わりに対応するから心配せず大船に乗ったつもりでいればいいのだ』


それなら魔法補助をルシファーにしてもらい創造魔法を行使するのがいいだろう。


ステータスを確認してみるかな


ステータスウインドウオープン―――


―― 如月 夏樹 ――


ジョブ フリー


STR(攻撃力) 175

Agi (敏捷性)80

Dex (器用さ)350

Vit (丈夫さ)100

Int (知力)90

MND (精神力)150


魔法


『創造魔法』


スキル


『ジョブチェンジLEVEL-1』


『天地万有の声』――発動中パッシブ


一般人の普通の冒険者が100が平均らしい。


Dexが高いなアバターの防具のおかげだろう。


MNDは思ってたより低いな⋯⋯なんでルシファーが出てきたのか謎だ。


ただ見た限り異世界召喚されたわりには強いイメージではないな⋯⋯


能力上昇したりしないと本当にヤバそうだ。


武器と防具のおかげで多少は高いが油断したら即死ぬレベルだ。


Hpヒットポイントは頭上にゲージがあり、ダメージを受け減っていくと緑、黄色、赤と表示が変わるみたいだな。


 レベルは隠し要素らしく、表示されない。どうやれば上がるのかも不明とのこと。


こうなるとルシファーやレオナが気になるな。


「ちょっとステータスの確認をしたいんだが大丈夫か?」


「かまわないのだ」


「見えるんですか?すごいですね。鑑定スキルは重宝されがちなものなのでよろしければ教えてもらえると嬉しいです」 


普通ではやはり見えないみたいだな。では『ジョブチェンジLEVEL-1』を使って確認しようか。


「『ジョブチェンジLEVEL-1』――発動――『鑑定士』ステータス鑑定


―― ルシファー ―――


ジョブ デモンズエンペラー

STR (攻撃力) 6700

Agi (敏捷性) 5500

Dex (器用さ) 5000

Vit (丈夫さ) 3000

Int (知力) 7000

MND (精神力) 9000


魔法


『火魔法』『水魔法』『風魔法』『地魔法』『重力魔法』


『闇魔法』『雷魔法』『氷魔法』『聖魔法』『時空魔法』『変異魔法』


スキル


『身体強化』『精神錯乱』『配下召喚』『気功』『上位魔法作成』『魔法障壁』『念話』『魔法操作』『気配探知』


『天地万有の声』――発動中パッシブ『連弾』


契約主 如月 夏樹


 ⋯⋯レベルが違いすぎる上に、使えないような魔法がないような⋯⋯


 覇王もこれぐらい強いのか。異常だな。


 レオナはと―――

―― レオナ ―――


ジョブ ウィッチ


STR (攻撃力) 50

Agi (敏捷性) 150

Dex (器用さ) 130

Vit (丈夫さ) 90

Int (知力) 350

MND (精神力) 250


魔法


『治癒魔法』『火魔法』『氷魔法』


スキル


『魔方陣作成』


『獣化』


回復魔法に火魔法と氷魔法に魔方陣作成か獣化まであるな。


ステータスは俺と比べると、あまり高いとはいえないがこのぐらいが普通なのかな?


「レオナ鑑定したステータスだが――」


レオナに鑑定したステータスを説明する。


「如月さまありがとうございます。研究所にこもる前にステータスを見てもらっていたんですが、なにぶん確認できる機会がないもので」


人の列がいなくなりダンジョン入り口に到着する。門番がここにも立ってるな。門番は語りかけてくる


「お前らは3人パーティーか⋯⋯ここより先は危険と隣り合わせな空間になっているが準備はできているか?」


「準備できてるぞ。まあやれるところまで頑張るさ」


「では気をつけて行ってくれ」


中に入っていくと洞窟型の通路が通っている。


中は鉱石で光っていて明るい。ここのダンジョンは下に降りていく迷宮になっている。


おっ。ワイルドラビットが跳ねている。


「さて戦闘開始といきますか」


こちらの通路に向かってきてるのが3羽見える。


どれだけ自分が動けるのか少しワクワクしている。


『ブレイブアスガルド』の知識はあるが行動をするのは初めてだからだ。


ダンジョンを選んだのは鉱石や食料の確保もできる。


ワイルドラビットは見た目の後ろ足が大きな兎の魔物ある。


 この世界の魔物は魔素を蓄えその量によって進化したり、体格が変わったりと変化をする。


魔素を纏いスキルを使う魔物や魔法を使える魔物など中には魔石を持つ魔物もいる。


魔石は武器などに混ぜると強くなったり、生活で使ったりと様々だ。


ワイルドラビットは毛皮と肉をドロップする。


ではいくぞ~! ダッシュしてワイルドラビットに攻撃に向かう!


『連弾』「ボッッ!バシュ!バシュ!バシュ!」


衝撃波がルシファーの手から発射された光弾が俺の顔の横を通過しワイルドラビットに当たっていく。


「えっ!?」


思わず声を発してしまった。


3羽いたワイルドラビットが跡形もなく吹き飛んだ。


吹き飛ばしたのはルシファーだ。


まぁはじめだからね。走ったけど間に合わなかった。


あっ!もう1羽来たみたいだ。


ルシファーが動く!


「稲妻よ貫け!『サンダーランス』!」


シュン!ドゴーッ!


ワイルドラビットが爆散した。


「ルシファーさんや早すぎやしませんか?」


「マスターに我輩の活躍を見せるチャンスなのだ!」


「そうだけど少しは譲ってほしいな⋯⋯」


「むむむっ⋯⋯そうか。しかし活躍できないではないか」


少しがっかり目にルシファーが落ち込んでいる。


レオナは⋯⋯っと固まってるな。


「あわわっ。ワイルドラビットに中級魔法を無詠唱で⋯⋯しかも跡形もなく弾けとんでるです」


ワイルドラビットがいたところに光が差して肉と毛皮がドロップした。


とりあえず携帯食料セットにいれて持っていこう。


1階層だと魔物も少ないな。人も沢山いるし、はじめの4羽以外には倒せそうもない。


仕方ない下に降りていこうか。




◇◆◇◆◇◆



地下2階~4階層はあれから魔物に遭遇していない⋯⋯てか冒険者達多すぎない?


「冒険者やギルド関連の人たちも日銭を稼ぎにきてますからねぇ」


⋯⋯5階層 ここの階層はコボルトとゴブリンがいる階層らしい。


コボルトもゴブリンも数が多く群れで行動をする。


ここの階層はほぼ極小の魔石ぐらいしかドロップしないので避けらている階層らしい。


やっと見つけたぞ!コボルト2匹だ。


「今度こそ!いくぞ。レオナ、ルシファーはもう少し見ててくれ」


この籠手は魔力を貯める水晶が嵌め込まれている。これを使えば魔法の杖がなくてもそれなりの威力の技や魔法が繰り出せるのだ。


「『ジョブチェンジLEVEL-1』発動――魔法拳闘師


『ウインドブロー』」


旋風を腕に纏い拳を繰り出す。 


前方にいるコボルトに胴体ヒットし、貫いた。


「ギャン」


「まず1匹!」


それを見たコボルトが刀を振りかぶって此方に攻撃してくる。


籠手で受け流し発勁を叩き込むとコボルトが蹲った。


コボルトが蹲るところで蹴りをいれる。


「止めだ!『ジョブチェンジLEVEL-1』発動――魔道士


『ファイアーボール』」


ボンッ!!コボルトが光に包まれ消えていく。


「如月さますごいですね。あっという間に二匹倒されましたね。魔法もスキルもスゴいです」


それなりに記憶がなくても動けるのは安心した⋯⋯。


早く記憶が戻るに越したことはないけど。


魔石が出たので拾いながらそんなことを思うのだった。


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