心にジーンと染み入る、仕事最後の日

日本語って、奥深くておもしろいと思います。
『バスを降りる時』
主人公の男性が少年時代にバスから降りた時。彼の心にあったのは、憧れと、将来への夢。
それから五十年が過ぎ、主人公がバスから降りた時。彼の心にあっただろうものは、過去を懐かしむ気持ちと。満足感。
『バスを降りる時』というタイトルが、過去と現在をつなげ、主人公の異なる心情を読者に提示しています。
読後感は非常に温かく、時代の流れで失われるものがあっても、その中で満足いく人生を送ることができたなら幸せでしょうね。

時代の変化は、生活スタイルや仕事も変えます。変わっていくことを恐れるのではなく、失われるものを嘆いて固執するのでもない。
主人公のように、自分の芯にあるものを大切にしながら誠実に生きることこそ、幸せな人生を生きる秘訣なのかもしれません。