第13話 本物の優しい時間

あ、ごめん


間違ったみたいだ


今はまだ 寄り添う時間だった


正しいは優しくない


君はまだ 悲しい時間


寄り添うことだけが 欲しかった ようだね


間違えた ごめん


優しいふうで 私 ちっとも優しくないね


これではまるで


優しい人でありたいから


君に 優しい声かけをしたみたいだ


優しくしてくれた人こそ優しさが欲しい人


どこかで目にした そのセリフ


そんなつもりはなかったけれど 


そうだったかもしれない


私の中で優しさがゲシュタルト崩壊


正しいように見えるものなんて 無神経でしかない


ごめん 優しくなくて


ごめん 偽物で ごめん


きょうね インチキかもしれない私に


優しくしてくれた人 たくさんいたよ


ありがたいね


本物になれる気がしたよ


ありがとう ごめんなさい








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る