第21話  米味噌醬油店店主襲われる

今日は月の日。

米味噌醬油店開店の日である。

朝から開店待ちのお客さんが並んでいる。

異世界に来ても行儀よく並ぶ光景はやっぱり日本人の

魂を持っているからだろう。

そんな中にこの店に相応しくない客がどやどやと入ってきた。

「おいおい何だこの値段は!清酒一本が1万円だとー、

とんでもないぼったくりだなあ!けしからん、罰として

我々勇者パーテイーがこの店の商品全部没収してやる!

魔王討伐の応援物品として受け取ってやるから感謝しろ」


「何ですか?貴方方は?どこのチンピラ強盗ですか」

店主の応対に善良な客たちが、どっと笑う。

「何だあてめえ天下の勇者様にその口の利き方は!」

「勇者様?勇者様は正義の味方のはず。善良な一般市民の

商売を邪魔したり、商品を脅し取ろうなんてするはずが

ありません。ははあ、勇者の名をかたる犯罪者集団ですな。

どなたか警備兵士達に通報していただけませんか?」

「うんあたしが行って来るよ店長さん負けないでね!」


「許さねえこんな店ぶっ壊してやる!」

でかい戦斧を持った大男が暴れようとするが身体が動かない

「ぼったくりっていってたけど、ここより安くて、日本の物を

売ってる店が有るならそっちで買えよ」

客の一人が言う。

「「「そうだそうだ」」」

『俺たちゃここで日本の食べ物を買えるから頑張って

生きていけるんだ。多少高くたって構わないんだよ!!」

「「「そうだそうだ!!!」」」

「あ、来た来た警備兵士達が来たぞ」


勇者を名乗る男たちは警備兵士に殴りかっかったが

店長さんがキックで、勇者以下4人をのしてしまった。

動けなかった大男も警備兵に縄で縛られると

歩けるようになってドナドナされて行った。

「流石です。レベル99の店長さん。ご協力感謝致します」


「ええー!店長さんレベルカンストしてるじゃないの」

「でもあいつら本物の勇者パーテイーだったはずだよな」

「ええ、でもあいつらは勇者と云う称号にあぐらをかいて

ろくに鍛えていないようだったな。

皆レベル50以下だったしな」

もっと沢山の種類の日本の食品を仕入れたくて頑張って

レべル上げして来たし、お客さんの喜びが経験値として

返って来る隠れチートが発動してレベルカンスト

した店長さんだった。

(でも限界突破のチートも発動したみたいだし

もっとレベルが上がって、もっと安く仕入れ出来るように

なったら、商品値下げしても良いかもな」

明日からは上級ダンジョンに潜ってレベルあげしようと

思う店長さんだった。



続く 又いつの日か

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