新月

月が見えました

満月でもなく

三日月でもなく

新月でしたが、私には見えました


飛び込んだ線路に

いつしか訪れる静寂を


予約制の喜びは

全て因果だと疑う


テイクアウトした自我を

図書館の本と飲み干して


貴方の帰りを待とう


サブスクリプションの自己嫌悪は

溜まりに溜まったゴミ屋敷


水を溶かして飴にしよう

甘味を含まない砂糖を作ろう

各駅停車の電車で空を飛ぼう


全て理性の上で成り立っているのだから

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