第19話 今度こそ行き詰まる

 陽は完全に沈み、夜の番人が街灯にひとつ残らず明かりを灯し終えた頃、アギト君と僕は途方に暮れながら、肩を落として、トミ丸君の家へと歩いていた。


 結局、星の牢獄は見つからなかった。


 トミ丸君の教えてくれた三つの場所のどこにもそれらしきものはなかった。

 

 念のために、おおかみ座の場所も探したけど結果は同じだった。


 アギト君も僕も、もう一言も話さなかった。疲れているわけじゃなかった。ヤマモトモウタのことを考えたら疲れたなんて言ってる場合じゃなかった。


 ただ、銀河団レベルの大きな悲観が僕らを押しつぶそうとしていた。


(ヤマモトモウタはちゃんと無事でいるだろうか)


 すべてのことに自信を失ってしまっていた。


 トミ丸君たちのいる地下城に戻り、みんなで話し合った結果、暗くなってから探し回るのは危険だということで、今日の捜索はやむなく打ち切ることにした。また明日の朝一番にトミ丸君の部屋に集まるということと、各自、家で、この暗号文について考えておくということを決めて解散した。


 今度こそ、今度こそ行き詰まったように思えた。

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