第4話 虚弱令嬢ニコル

―――ゴホッ... ゴホッ...ウッ…


ここはセントラル王国の王都にある

ワトソン伯爵邸のとある一室。


華美ではないが可愛らしく上品に装飾された広々とした部屋は、ひどく清潔に保たれている。


そして寝心地の良さそうな

ふかふかの大きなベッドには、

その大きさに似合わぬか細いご令嬢が横たわっていた。


枕元には、寂しくないようにか、

いくつかぬいぐるみが並べられている。


皆が寝静まった真夜中、

彼女は自分の命の終わりが近いことを感じていた。

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