第7話 今後

ハーフリンクのリン君とともに、畑に適していそうな場所を探しているとダンジョンへの入り口とハーフリンクの集落との間にある平地がよさそうだということになった。


そこは、見晴らしがよく魔物がやってきてもすぐにわかる場所でハーフリンクが日光浴などをするときによく使っている場所だという。


そこまで移動するのに10分ほど歩く必要があったのだが子狼たちが途中で遊び始めては親に首根っこを噛まれて連れてこられるということが何回かあったため、15分ほど時間がかかった。


まあ、癒されたので別に構わないのだが・・・。


到着すると、そこは近くに川も流れていて森もそんなに遠くないため腐葉土の確保も簡単にできるという立地であった。本当にこんないい場所を使っていいのか悩んでいると村長が森から現れた。


「おお。人間さん。ここを使ってもらって構わないよ。その代わりと言っては何だが食料が余りだしたらで構わないから分けてほしいのと、様々な技術を提供してほしい。最後にこれが最も重要なんだが、ドワーフ、ピクシーと話をつけてここを中間地点として協力を取り付けてほしいんじゃ」


「それは構いませんが、提供できる技術はあまりないと思いますよ。それに最後の協力を取り付けるのにも私たちが行っても大丈夫なのでしょうか?」


「実はどの種族も魔物の標的にされておってな。君がテイムしてくれれば安全に暮らせるようになると思うんじゃよ。ドワーフはネズミを大きくしたような魔物に襲われており、ウルフの餌にもってこいの魔物じゃ。ピクシーは蝶の魔物と食料調達で争っている。ここに蜜が用意できればこちらに移ってくるじゃろう」


村長がそう言うならと返事をして、その前にドワーフの天敵となっているネズミ型の魔物を追い払えるまでウルフをテイムすることから始めることにした。



村長との話に夢中になっており、ウルフ一家の様子を確認するとじゃれあって遊んでいるウルフの子供の数が倍ほどまで増えていた。


嫌な予感がした私は、「ステータス」と呟く。


___________


【テイム】

ウルフ * 18


___________


いつの間にかウルフの群れが私にテイムされていた。

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