精神障害者当事者の恋愛物語り

 彼はデイケアに通っていた。


 統合失調症と診断されてから、社会とのつながりを失いかけていた。


 幻覚や妄想に悩まされ、自分の感情や意志を表現することができなくなっていた。



 ある日、彼はデイケアで新しい顔に出会った。


 彼女も統合失調症だった。


 彼女は彼に笑顔で話しかけてきた。


 彼は驚いた。


 彼女はどうして自分に興味を持ってくれるのだろうか。


 彼女はどうして自分のような人間と関わりたいのだろうか。


 彼は彼女に惹かれていった。


 彼女は明るくて優しくて、彼に寄り添ってくれた。


 彼女もまた、統合失調症の苦しみを知っていた。


 彼女もまた、社会から孤立していた。彼女もまた、愛されることを求めていた。


 彼らはデイケアで一緒に過ごす時間が増えていった。


 彼らはお互いのことを知り、理解し、支えあった。


 彼らはお互いに恋心を抱き始めた。


 ある日、彼は勇気を出して、彼女に告白した。


「僕は君が好きだ。君と一緒にいたい」と言った。


 彼女は涙を流して、「私もあなたが好きだ。あなたと一緒にいたい」と答えた。


 彼らは抱き合った。彼らは幸せだった。

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