湖に沈む怪

霧原零時

登場人物/プロローグ

https://kakuyomu.jp/users/shin-freedomxx/news/16817330666672401583


《登場人物》 

神童 時貞しんどう ときさだ (二十八歳)  歴史考古学者 〈跡見大学教授〉


牧瀬 一織まきせ いおり (十九歳)    跡見大学一年生〈助手〉


白鳥 碧しらとり あおい (二十四歳)   フリーのレポーター


賀寿蓮 龍信がじゅれん りゅうしん (二十七歳)建設会社『賀寿蓮組』〈現場監督/賀寿蓮組二代目〉



羅生門 源次らしょうもん げんじ (三十六歳) 建設会社『賀寿蓮組』〈現場責任者〉

吉田 彗よしだ さとし (十九歳)       〃      〈工事作業員〉

森川 翔太もりかわ しょうた (十九歳)      〃      〈工事作業員〉


田辺 広信たなべ ひろのぶ (五十二歳)  古代生物学者〈博士〉

丹波 三郎たんば さぶろう (四十四歳)    〃   〈助手〉

日向 陽子ひなた ようこ (三十六歳)    〃   〈助手〉


水篠 大蔵みずしな たいぞう (六十八歳)  水篠物産〈会長〉

田之倉 雅也たのくら まさや(四十五歳)   〃  〈部長〉

東峰 隆造とうみね りゅうぞう (四十八歳)   〃  〈部長:発掘作業統括責任者〉

林 道夫はやし みちお (二十八歳)    〃  〈発掘担当〉

山本 誠やまもと まこと (二十七歳)     〃  〈発掘担当〉


一条 義春いちじょう よしはる (五十九歳)  チャンネル9〈常務取締役〉

風見 麟太郎かざみ りんたろう (三十一歳)   〃   〈専属カメラマン〉




《プロローグ》

作業ズボンニッカポッカを履いた大きな男が、用を済まして仮設トイレの中から出てきた。

顔を上げると諏訪湖の上に、昨日の雨が嘘のような満天の星が広がっている。


作業員宿舎を周って、湖畔を石箱の方へ向かおうとした時に、何かを踏んづけて転けそうになった。

「何だ?」


男は薄暗い足元を見た。黒くて丸い石があった。男は、それを右足のつま先で転がしてみた。

地下足袋じかたびを通して、何とも云えぬ感触が伝わった。一回転した石の裏側には、……


男は驚いて後ずさりした。その時、何かに足をとられて、後ろにけて尻をしたたかに打った。


………グチャ!男の尻の下で、いやな音がした。

つまずいた辺りを見渡すと、警官が二人倒れていた。その胴体には、―――首が無かった。


「二人?」と、男は尻の下に手をやった。

恐々と鷲掴わしづかみにしたのは、人間の頭髪であった。男は、勢いよく立ち上がった。


首の無い胴体を見ると、腰のホルスターに拳銃があった。

男は慌てて膝をついて、拳銃を抜き取ろうとしたが、ひもで固定されていて、なかなか外れない。


この暗がりに、二人の警官を、容易く惨殺した何者かが潜んでいる。

男はかなり焦っていた。


※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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