はじまりがはじまれー ※
「誕生日おめでとうライア」
「誕生日おめでとう、これでライアも5歳だ‼」
「ありがとーかぁさんとぉさん‼」
はい、という感じであっという間に5歳のライア君です。
いやぁ時間の流れは速いね、2歳になるくらいには歩けるようになってたし、色々動けるようになって村の中を探索したり、とぉさんの仕事を手伝ったりしてたら、あっという間の5歳ですよ。
あ、ちなみに、とぉさん(ゴートン)の仕事は農家で、ライアは草むしりや収穫を手伝ったりしていた。
このヤヤ村だけではなくこの年齢の子供は、親の仕事を手伝ったりするのが普通と言われたので、体づくりもかねてやっていた。
「5歳になったんだ‼後で村長の所に行ってステータス見せてもらいに行ってきなさい。」
「ライアもやっと自分のスキルを知れるのよ?よかったわね」
「うん‼すっごく楽しみ‼」
そうこの4年で色々わかったことがある。
まずキッチンの魔法疑惑から話して行くと、あれは魔法…ではなく魔石を使った魔道具という物らしい。
と言ってもどちらでもライア的には嬉しい事には変わらないのだが、かぁさんが言うにはちゃんと魔法もあるらしい。
ちなみにかぁさんととぉさんは魔法は使えないらしく、このヤヤ村で使えるのは狩人をやっているランダーさんという人だけらしい、多分見た事はあるだろうが、紹介などはされていないし、誰かはわからない。
そして、先ほどの話で出てきたスキル、これがなかなかにわくわくポイントなのだ。
この世界の人間は、自意識がはっきりしてくる5歳にスキルが1~3つ手に入るらしい。
このスキルが先ほどの魔法に関係してくるのだが、魔法に関しても料理に関しても剣術に関しても‼すべてスキルの有無で決まる。
だから魔法のスキルを5歳にもらうと魔法が使え、剣術のスキルが貰えれば剣をちゃんと振えるというらしい。
では、魔法関連のスキルが1つも手に入らなければ魔法を使えないのかと言われればそうでもない。
自分の中の魔力を知覚し、動かし、魔法の勉強をして行けばなんと‼スキルが手に入るらしい。
スキルが努力次第で手に入るなら5歳に手に入るスキルがあまり使えないように見えるがそんなことはない、というより5歳にもらうスキルで魔法や剣術をもらうのは外れとまでは言わないが普通らしい。
なぜかというと、5歳にもらうスキルの中には普通では習得不能のスキルが多々ある。
それを特殊スキルというが、それをもらうことが出来れば当たりらしい。
(まぁ特殊の中にも外れはあるらしいが…)
まぁ他にも色々スキルに関して聞いたが、自分のスキルを知ってからの方がいい、というよりスキルが楽しみ過ぎて今すぐ家を出たい。
「あらあら、よっぽど楽しみなのね?ふふふ…でも朝の手伝いもまだなんだから色々終わらせてから行きなさい?」
「ぬぐぅ…はぁーい…」
「ハハハ‼俺も小さい頃は楽しみにしすぎて怒られたもんだ‼」
それから朝の水汲みや手伝いなどをした後、いつもだったら畑仕事のお手伝いに行くところをそわそわし過ぎて、とぉさんが「畑の手伝いはいいから行っておいで」とお手伝いをおやすみにしてくれたので、すぐに村長の家に向かう。
「いってきまぁーす‼」
「村長に迷惑かけないようにねぇ‼」
「はぁーい‼」
俺はかぁさんに注意されつつ、村の中心の方にある村長の家に行く。
トントントン
「村長ー!村長ー!ライアでーす!」
ガチャ
「はいはい、ステータスの確認だね?5歳の誕生日おめでとうね?」
(うちの村の村長は比較的に若い方だと思う、といっても普通におじさんって感じで、いかにもなおじいちゃんな見た目の村長‼と言った感じではない、村長=高齢のおじいさんというのは偏見だろうか?)
「よろしくお願いします‼」
「はいはい…まずは中に入って椅子に座ってなさい、今魔道具を持ってくるから」
「はぁーい‼」
さて、この世界におけるステータス鑑定は魔道具を使う。
なので夜、親に聞かれないように「ステータス鑑定‼」とか言っても、自分のステータスは見る事は出来ない。出来ない…
で、魔道具と言っても俗にいうステータスカードと言われるものだ、これは基本的に誰でも所持は出来るが、まぁまぁお金がかかる。
なのでこういった小さな村の住人や、お金がない貧乏な人などは、村長やギルドなどに個人登録せずに色んな人のステータスを観覧できる用に置いてあるステータスカードを使用する。
ちなみに個人登録したステータスカードは登録した本人にしか使えなくなるが、ステータスカード同士の連絡や、討伐した魔物の種類や数が表記される。
なので基本的に冒険者ギルドという所に所属する冒険者などをする者はステータスカードは必須になる。
こういった細かい規則話などは村長から聞いて勉強した。
「よい…っしょっと…はいよライア、これがステータスカード、これを握るか脇に挟めばステータスが見れるよ」
「おぉぉこれが…脇?」
(なにそれ体温計?)
「ははは‼単純にカードに出来るだけ多く肌をくっつけるといいんだよ、それで体の中の魔力を勝手に調べてくれるんだ」
(ほむ…そういう仕掛けか…)
「ちなみにカードに血を垂らすと個人登録しちまうから手に怪我があるなら脇に挟みなさいな」
「だ、大丈夫です‼」
手に怪我をしていて、そのまま個人登録して弁償になったら、恐ろしい事になりそうではあるが…
「それじゃ‼早速やります‼」
「ふふふ…あぁ」
緊張してるのがバレてるのか笑われてしまうが、それはしょうがない、だってずっと楽しみだったんだ‼
「っ‼‼」
フォン‼
手を合わせるようにカードを挟んで数瞬後に目の前に半透明のおそらくステータスと思わしき物が現れる。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
名前:ライア
年齢:5
レベル:1
種族:人間
クラス:村人
体力:100/100
魔力:50/50
攻撃力:6
防御力:5
素早さ:7
知識力:19
器用さ:15
スキル
≪分体≫1
≪経験回収≫1
称号
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