とても面白かったです。
元々は人間が、ということてすがその人間も自分たちの暮らしを良くするためにたたらを作っているわけで。
タエや与平のように気付いて共生できるといいなぁと。
とても示唆を含んだ素晴らしい物語で、子供に読み聞かせたいです。

小烏　様
　コメント失礼いたします。
　ねずみの嫁入りを彷彿とさせるクオリティ度の高い民話ですね。
「良質な牡蠣を育てるにはまず森を豊かにする必要がある」
　以前見たドキュメンタリー番組を思い出しました。
　自然は循環しています。
　それは人智の及ばぬ輪廻です。
　そして人はその恩恵を享受する動物のひとつに過ぎません。
　浅はかで思い上がった人間たちが無闇に手を出して良い領域ではないのです。
　もしその禁忌を犯せば、結局それは災いとなって我が身に還って来てしまうのでしょう。
　環境よりも経済を優先する人たちはこの作品を読んで考えを改めるべきだと感じました。
　
　

これは面白い！
古き良き日本昔ばなしを読んでいるような気分になれました。

大体の悲劇の元ってたどると人間、だったりするんですよね。
業の深い生き物、それでもこの世に生まれ出てしまったからにはより良く生きていきたいものです。
自然との共存、言葉では簡単ですが実際にやってみるとその難しさ、だからこそ尊いことなのでしょうね

人間を苦しめていたのは、他ならぬ人間自身だったというお話ですね。
変に壮大なお話になりますが、自然保護を絶対的に叫ぶ人々に、私はいつも矛盾を感じていて、本当に自然を保護したいなら、人間が絶滅するのが一番手っ取り早いのになあ、綺麗事だなあと思ってみています。だからって、自然を破壊していいとは思ってませんが。
極端な話ではなく、要は共存なのかな、と。この物語は、そこが上手く書かれているなあと感じました。

人柱として差し出されたタエが、神を巡り歩き、やがて原因に辿り着き、結果として村に恵みを与えたことに、「希望」を感じる、いいお話でした。

今は海ですがもともと山育ちなので

小さな頃から様々な山の恵みを受けて育った恩を、忘れないようにします(*^^*)

拝読後、爽やかな風が心の中に吹き渡りました（キザな表現ですが・・）
大昔から日本の各地で大災害が起き、山や川や谷やらに大きな被害を与えました。
大自然の猛威に抗う術の無かった頃、人柱をたて祠を建てて怒りを鎮めてくれるようにと祈りました。

でもこのことは、よくよく考えてみれば「風が吹くと桶屋が儲かる」の例えのように、その元を辿れば人間の仕業に行きつきます。
本来は山は豊かで、川は綺麗な命の水を流してくれるありがたいだけのものなのかも知れません。
山が落葉樹でいっぱいになれば落ち葉が木々を立派に育て、はげ山になることもありません。
肥沃な土地を流れて来た水は栄養豊富で、魚や木や草花に大いに役立ちます。
豊かな山の動物達が住み家を追われることが無ければ、鳥獣被害も無くなります。

生贄などという哀しい物語、でも悲しいだけでなく、こんな大切なことをつむぎさんらしい何とも言えない語り口で教えてくれる良い作品だったと思います。
「叶え稲荷の取り立て屋」とまた違った味わいの作品で、どちらも私は大好きな作品です。

神様のところを巡り巡って、洪水の発端が人間の仕業によるものだった。
最後にタエの行き場があって良かった！
現代社会にも問える話ですね🎵

予想に反してハッピーエンド！
こういうテイストのお話は近頃見かけないので懐かしい感じがしました。
爽籟という言葉も初耳でして、勉強になりました。