語り部

おはなしをさせてください。厚い本を抱えた少女が話しかけてきた。私が頷くと、彼女は本を開き歌うように語り始めた。国の始まり、王の誕生と英雄の登場、王位の簒奪。それらが心地良い節で語られてゆく。語り終わると、少女は笑顔で言った。おうさま、このくにをとりかえしましょう。

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