勘弁してくれ・・・

──とある廃校場所にて


「・・・全くなんて事だ!」


 そう発っしたのはシオン・リリージュ、

 シオンはイラつきながら何かから隠れていた。


「・・・君があそこで横槍を入れるからこうなる!」


「・・・はぁ!?それはあんただろ!女騎士!!!」


 シオンに言われたのは俺、狩人ハンターである、カナエ・クリスタル何が起きたかと言うと、

 俺の右腕とシオンの左腕が鎖で繋がれてしまっていた。


 まぁ簡潔に話すと、魔族の情報が出たので向かっていたらジャラジャラと鎖を鳴らす魔族が現れた為いつも通り魂を頂こうと思ったのだが途中からシオンが現れ混戦し、1vs1vs1の勝負となり、逃げた魔族を追いかけようとした時シオンが俺に切りつけてきた。

 俺は右手に持っていた剣で受けた所に魔族の能力の鎖が俺たちの腕を巻き付くのだった。


 そして今に至る。



「だいたいアンタが俺に攻撃してこなければ魔族も取り逃がす事も無かったし、こんな事になることも無かった!」


「・・・敵が2人居たら逃がす訳には行かないだろう?」


「・・・全くどいつもこいつも邪魔だなぁ・・・」


「・・・んな!?このボクを邪魔者扱い!?・・・その仮面を剥いで中身を見て君を処刑しても良いんだぞ!?」


「そしたら俺はアンタの脳天に銃をぶっぱなすぞ!!」


 そんな言い合いをしていたら物音が近づいてくる。


 それを察知した俺らは息を潜める。

 狭い教室な為見つかったら終わるな。



「・・・ち、居ねぇか、どこに隠れたんだあいつら、惜しいなあの最強の女と同族殺しの狩人野郎を取り逃がすとは。

 どうせ何処か隠れているのだろう。

 逃がしはしねぇ。」



 ・・・行ったか、って待て待て!

 ヤバすぎる。

 シオンがごつい装備来てるとしても女性とこんな密着はやばい。

 落ち着け落ち着け!


 ふぅ・・・


 息を整えて、俺は喋る


「・・・ふぅ行ったか・・・間一髪だったな。」


「・・・そ、そうだね。いや〜良かった良かった。」


 ん?何処か体調悪いのかこの女。


「(・・・やばい。敵とはいえ、男とこんな密着するなんて・・・ 敵ながら少しドキッとしてしまった。行けない行けない。ボクはカナエ君と言う素晴らしい男の子がいるんだ。落ち着くんだシオン・リリージュ)」


 な、何してんだこの女・・・


「・・・大丈夫か?」


「・・・!?ゔゔん!問題ない。」


「・・・さてこいつどうすっか。言い争っても解決しねぇし」


 そう言って俺は立ち上がると鎖がジャラっと鳴るとシオンも先程の赤面がなくなり真面目になり、立ち上がる。


「・・・そうだねぇ、いい加減この状況もこれ以上いると気がおかしくなるからとっととアイツを倒さ・・・!?」


 するとシオンはしゃがむとその反動で俺の腕も持ってかれる。


「うぉ!?って大丈夫か?」


「・・・へ、平気さ」


 そういうが、明らかに足首を痛がっている模様。

 そう言えば、先程の戦いで、倒れていたがその時にやっていたのか?


「・・・はぁ、少し休むぞ」


「・・・はぁ!?何を言っている!狩人なんかに同情されるつもりは無いぞ!」


「・・・その状態じゃあアイツに挑むとなっても足でまといだからちょっとでも休息を取るぞ。あと、女騎士さっき足首捻ってただろ、見せろ」


「・・・な、セクハラかい!?随分と積極だね極刑だよ!?」


「・・・うるせぇっての、いいから大人しく怪我の具合見せろ」


 流石に俺の圧に屈服したのか大人しく鎧の靴を脱いで靴下も脱いだ。

 お〜こりゃあひでぇな捻ったってレベルじゃないなこれ。


 くるぶし周辺に腫れているのが広がっていた。


「・・・お前これで俺に突っかかって来たのかよ」


「・・・くっ!まさか敵にこんな物を見せる事に不覚」


 俺は魔法で袋と氷を用意し腫れている足首に置く


「・・・ちょっと痛いぞ」

「・・・くっ!」


 少し痛みが伝わるシオンを無視し、俺は手拭いを用意し足首を固定する。


「・・・うっしこれでしばらく安静してれば多少はマシになるだろ。

 全て片付いたらお前さんの所の医師に診てもらうんだな。」


「・・・す、すまない」



 こうして俺達はしばらく身を隠しながら休息をしているのだった。


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相変わらず不投稿ペースですみません!お待たせ致しました。


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