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「領主?なんで俺達のことを知ってるんだ?」
「お前らは、目立つからな。急に来て素性も分からずにこの街の馬鹿どもを殺しまくる。なんなら顔もわからない。」
「要は、警戒対象ってことだろ。今回のことで確かめたいのか。俺たちがどんなやつなのか。」
「そういう節もあるんじゃないか。」
「じゃあ、断るさ。余計何されるか分からん。領主に言っとけ、自分から会いに来い。それが合理的だと。」
こいつの話が一から十まで嘘かもしれんしな。
「強気だな。どうなるか知らんぞ。」
「どうにもならねえよ。後、森に来たらもてなしてやるとも伝えとけ。」
「いいぞ。後悔するなよ。」
それから、1月ぐらいいつも通り、過ごしているとまたギルドの奥に呼ばれた。
「明日、お前らに領主の息子が会いにくるらしいぞ。」
「どこに?」
「お前らが言ってた森の小屋だよ。」
「浅いところにあるやつか。」
「そうだ。失礼はするなよ。」
「その息子は何歳だよ。」
「この前、10歳になったらしいぞ。三男だけどな。」
「ガキの面倒見なきゃダメなのか。めんどくさすぎるな。」
「そう言うな。相手しといたほうがお前らのためにもなる。」
翌日
「一応もてなす準備をしといたが、かなりめんどくさい事になったな。」
「そうね。50人はいるわ。相当の強さのやつもいるし。」
小屋の周囲が囲まれているのだ。ジャンヌと俺が狩人の経験があるから分かる感覚だが。気配隠蔽も魔力隠蔽もこいつら相当なレベルだ。
「結局、俺たちをみんなで襲って、金を奪い取ろうって事だろ。騙されたな。」
「そうでもないんじゃない。準備してたんでしょ?」
「まあな。こうなることは予想はしてたからな。」
みんなで手を繋ぎ、俺たちは移動結晶を使った。
移動結晶とは一度きりで使い終えるが、任意の近い場所まで一瞬で移動することができる。
俺が選んだのは別の小屋。
「よし、まずは脅しに行くぞ。」
深夜、みんなが寝静まった時間。
俺を騙したギルド職員を拉致して、俺達を脅そうとした奴らのことを拷問して話させてから、殺して大河に捨てた。貯めてた金も奪っといたが。
「いつ、どこで、また襲われるか分からんしな。一応殺しとくか。」
基本、自分達からは襲わないようにしている。冒険者の中には稀にいい奴がいるしな。金稼ぎの効率はいいが、経験値の効率はそこまで良くないし。相手がどんな切り札を持ってるか分からんから、リスクが高いからな。
「そうね。放っておいたら、私たちが殺されるか危険が増えるだけよ。」
「そうだな。雨の日に殺すか。俺たちの力が一番強くなる。」
それから、俺たちを殺して、金品を奪おうとした。54人合計11パーティーを街中、森の中、クエスト帰り、酔っ払った時、雨の日だったらどこでも、いつでも
殺して回った。
街の宿に住んでる時点でどいつもこいつも意識が低い。相手に奪われるかもしれないという意識が。
三つのパーティーには別の町に逃げられたが、名前は覚えたから、次は絶対に殺そう。
「やったな。まさか収納袋が手に入るとは。」
俺たちが一番最初に一番強いと言われていた奴らを暗殺しといた。その方がより多くの奴らを殺せるしな。俺たちが殺し回ってるのを勘付かれるのが遅くなるし。
そいつらが、収納袋を持っていた。
「でも、容量は小さいのよね。」
収納袋には大中小のサイズがある。大は屋敷一つ分、中は家が二つ分、小は竜車が一つ分入ると言われている。
「それでも、これで旅が快適になるし。もっと森の奥にも行きやすくなる。今回は運が良かったな。」
「運が良かったんじゃなくて、準備がよかったのよ。移動結晶なんてものを用意してたんだから。」
「アンセムの街で白金貨5枚も払って買った奴だぞ。」
アンセムの街のオークションで買った。
「今回の冒険者も持ってたんでしょ。合計で今何個あるの?」
「3つだな。こんなもんだろ。滅多に手に入らないからな。」
「それで、これからどうするの?」
「俺たちの装備を強化できるまで強化するか。今ならいくら金使っても襲われることはないだろ。流石に誰が殺したかわかる奴ならわかるからな。」
「それがいいわ。奪った装備も売ることがいい方向に向かうわね。」
「そうだな。警戒心が強い奴は迂闊に襲わなくなる。」
全財産が合計で白金貨70枚ぐらいになったが、その半分の白金貨35枚(35億円)を使い装備をさらに強化した。
「いい感じだ。森の最奥にでも行こうか。」
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