僕とヤンデレ彼女の7日間

徒恋

第1話 『人生初の彼女』

 僕の名前は柊木薫。大学合格のため日々精進している高校2年生だ。今日も見慣れた道を通り学校へ向かう。学校へ着くと数ある友人の内の1人である久人がこんなことを言ってきた。『お前、2組の東雲さんに好かれてるらしいな』僕は全くその言葉を理解できなかった。なぜなら東雲葵は学校でいつもチヤホヤされている。言うなれば僕と全く逆の存在である。そのため普通、東雲葵が僕を好きになるはずないのだ。だから僕は久人にこう言い返すしかなかった『は?え?』そう言い返すと久人は吐き捨てるように『いいよなぁ〜勉強もできて女の子にもモテるとか』と言い早々に僕の前を立ち去った。朝の出来事のせいで全く授業に集中できずに放課後になった。日も暮れてきたので帰ろうかと思い席を立った時教室に東雲葵が入ってきた。彼女と目が合うと彼女は開口一番こう言ってきた。

『色々とウワサになっちゃってたけど改めて私から言うね。私、柊木君のことが好きなんだ。だからもしよかったらだけど付き合って欲しいんだ。』勿論、こんな僕がこんな可愛い子と付き合えるという旨い話はそうそうない、だから僕は教室の後ろやその周りに人影がないか入念に確認した。それに気づいたのか彼女は『ごめん。いきなりの告白だから罰ゲームだと勘違いさせちゃったよね...私は本当に柊木君のことが好きなんだ!』彼女は涙ぐみながらそう言ってきた。それを見て僕は強い罪悪感に飲まれ『気を使わせるような行動をとってごめん。僕でよければ』そう言って僕達は付き合うことになった。これまでに彼女なんかできたことがなかったから嬉しい反面一つ気になることがある。付き合うことになった時に葵は一瞬だが言葉に表せないような不屈の笑みを浮かべていたのだ。

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