第7話 インコの持病を知った2年前 後編

 待ちに待った鳥の病院受診では、たくさん

指摘を受けました。私が色々教えてくださいとお願いしたのもあり、先生がインコの状態を細かく説明してくれたことを今でも覚えています。


せっかくなので、箇条書きで紹介したいと思います。

・とにかく元気がない

・呼吸器音がブウブウしている

・そのうに炎症が起きて、細菌もいる

・うんちが緩すぎる、細菌がいる

・全く鳴かない

・羽が雑に切られている、左右非対称でしっかり羽が生えるまではバランスが取り辛く、飛ぶ練習も苦労する可能性がある

・感染症の有無を調べても良さそう


ざっくりまとめました。あまりに状態が悪すぎてショックでした。


ふわふわもこもこの黄色い天使が、実はこんなにも体調不良だったなんて。それに気づかずに

ただインコをお迎えできた嬉しさと、インコの可愛さに幸せを感じていた自分が、なんて自分勝手なのだろうと恥ずかしくなりました。


糞便で感染症の有無がだいたい分かるとのことだったので、その場で糞便を提供して複数の感染症の有無をチェックしてもらうことにしました。(外部委託のため1週間待ちました)


結果はPDFD(オウム類の嘴・羽毛病)陽性でした。


ウイルス性の感染症で、感染している鳥の便や脂粉などから感染するそうです。また、脱毛や嘴の形成不全、羽軸の壊死などの症状が出てくるそうです。


私がインコと出会ったのは生後2ヶ月なので、

生まれた環境か、販売店かは分かりませんが

その間に感染したのかと思われます。


幸い、受診をした病院でPDFDの治療もできるので挑戦することにしました。


治療はインターフェロンの注射です。インターフェロンはウイルスを排除したり、増殖を抑える効果があるそうです。


もちろん、身体に負担がかからないわけではないですが、将来PDFDが悪化して悲しい姿にさせたくなかったのでこの治療を選択しました。


1〜2週間に1回の注射を計8回、その後に

採血をして、PDFDが陰転しているか確認する

という計画でした。


その通院のほか、自宅では抗生剤や炎症を抑える飲み薬など、多い時で4種類も朝晩と飲ませていました。


飲み薬は肝臓に負担がかかるだけでなく、

目薬くらいの容器から垂れる一滴を直接飲ませていたので、インコも嫌な思いをたくさんしたと思います。


インコのおうちのお掃除も徹底的にしていました。


ウイルスを殺してくれるという次亜塩素酸水を使って、毎日拭き掃除をしっかり行いました。

通院していた動物病院で販売されていたものなので、安心して使えました。


インコに悪さをしている、目に見えないウイルスが憎くて憎くて仕方がありませんでした。

感染症が陰転するか不安で、ウイルスを全滅させる気持ちで毎日拭き掃除をしていました。


インコのお世話が人生初というのもあり、

不慣れや不安で毎日のように泣いていた

気がします。


 治療効果を始めて半年くらいが過ぎた頃、

感染症の有無を再度調べました。


結果はウイルスは検出されず、陰性でした。


この頃は健康状態も徐々に良くなり、元気に鳴き、糞も正常になっていたので一安心していました。


乱雑に切られていた羽は、綺麗に生え揃うまで1年くらいかかりました。今では我が物顔で家中飛び回っています。


インコをお迎えする前にインコの本を買い、ネットでも飼い方や病気を調べていましたが、

実際に体験してみないと分からないことばかりでした。


 インコとの出会いから、新しい命を家族としてお迎えすることの大変さを学びました。

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