10.I believe to give me what you are

空を眺めては、雲に流るる一筋の影を惜しみながら、

ただただ逃げ惑う太陽を探し求める。


入れ違いにひらりと風を身に纏えど、微睡みに心奪われ、

届く音色の彼方、今日を置き去りにする。


天の旅人、優しい星の詩を口ずさみ、唄えば、

やがて瞬く幾重の瞳たち。


もう帰れない場所があったから、願いを手のひらに込め、

温もりに祈ってみた。


期待を叶えるなんてこと、他人から見たらきっと馬鹿だよね。

笑いが零れる。涙が降り注ぐ。


選ぶと消えてしまう儚き世界だけど、

その狭間で求めるから、愛に気づいてたんだ。


君が隣にいた分だけの自分の重みを理解しながら、

きっと二人の距離を結んでいた。


つなぐことに慣れようとして、そっと指先に触れながら、

未来を映し出すことを確かめていた。


この光り輝く世界の狭間で。

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